山梨県南アルプス市有料老人ホームわたぼうしで起きた入居者殺害。なぜ事件は起きたのか?

山梨県南アルプス市有料老人ホームわたぼうしで入居者を殺害

久しぶりの投稿です。

明るい情報をお届けしたいところですが、あまりいいニュースではありません。

山梨県の有料老人ホームで介護職員が入居者を殺害したというニュースを紹介します。

山梨県南アルプス市有料老人ホームわたぼうしでの入居者殺害

まずはニュース記事から紹介します。

勤務先の老人ホームで入所者の80歳の女性を殺害したとして、殺人の疑いで逮捕された介護士の男について、甲府地方検察庁は8月26日、強制性交等致死の罪で起訴しました。
強制性交等致死の罪で起訴されたのは、山梨県南アルプス市の有料老人ホーム「わたぼうし」の介護士丹沢一貴被告です。
起訴状によりますと丹沢被告は、8月5日の夜、勤務する施設のトイレで入所者の80歳の女性に対し、首を絞めて性的暴行を加え、窒息死させたとされています。
警察は、殺人の疑いで逮捕・送検していましたが、甲府地検は殺意の立証は困難として、殺人罪での起訴は見送りました
捜査関係者によりますと丹沢被告は、あいまいな供述を続け、現在は黙秘しているということです。
女性の遺族は「コロナ禍で、なかなか面会ができない状況だったので、ただただ悲しい気持ちです。加害者には今後の裁判の中で、本当の事を話してもらいたい」とコメントしています。

Yahoo!ニュースより

ニュース動画もありますので、こちらも紹介します。

UTYテレビ山梨

介護職員が女性入居者をトイレで首を絞めたのちに性的暴行し殺害したという記事です。

なぜ容疑者はこのような犯行に及んだのでしょうか。

介護の仕事に不満を持っていた

別の記事によると、容疑者はこのように供述しているようです。

 発表によると、丹沢容疑者は5日午後5時半~6日午前0時頃、同市曲輪田の老人ホーム「わたぼうし」で、樋口さんを殺害した疑いが持たれている。丹沢容疑者は夜間、1人で勤務していた。

 捜査関係者によると、丹沢容疑者は「入所者に暴言を吐かれ、言うことを聞いてくれないことがある」など、介護の仕事に不満を持っていた旨の供述をしている。司法解剖の結果、ひもなどの道具が使われた形跡はないという。

読売新聞より

犯行は夜勤中に行われました。夜勤の勤務者は一人。

暴言を吐かれ、言うことを聞いてくれないことがある」という供述があることから、容疑者が衝動的に殺害に及んだという可能性が高いと思われます。

もちろん、計画性のない犯行であることは間違いないでしょう。

ただ、殺意はなかったとしても、性的暴行に及んだということを考えると事件の異質性を感じます。

介護職員が入居者を殺害する事件はこれまでも

介護職員が入居者を殺害するという事件はこれまでにも多数あります。

これまでも本当に多くの事件がありました。

石川県かほく市のグループホームで殺人事件が起きたときには戦慄しましたが、同様に事件がこれほどまで増えるとは思いもしませんでした。

介護サービスへの信頼は大きく揺らいでいます。

1人夜勤に対する不安感・不満はどうしたら解消できるのか

今回の事件もそうですが、介護施設での殺人事件、多くの事件は夜間に起きています。

1人夜勤に関して、容疑者も「一人での夜勤がつらい」と話していたことから、プレッシャーを感じていたことは間違いないでしょう。

他の人から見れば、

・「夜勤なんて楽勝じゃん」

・「日勤でうるさい上司や看護師といるより気が楽」

・「夜勤手当もらえるから最高」

とポジティブに受け止める方もたくさんいます。

でも、人によって感じ方は異なります。

少なくとも、夜勤をプレッシャーに感じている人はたくさんいることは間違いありません。

・困ったときに誰も頼れない

・朝の申し送りで指摘を受けるのが怖い

・時間内に業務が終わらない

・そもそも夜が怖い

人にとって感じ方はそれぞれです。

指導する側に同じようなプレッシャーを感じていた人もいるかもしれませんが、不安や悩みは人それぞれ。苦しむ人の想いを完全に理解することはできません。

メンタル面をどのように支えていくかは施設・事業所が取り組むべき大きな課題です。


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職員のメンタルケアは誰が担うべきか

大事なのは職員のメンタルケアを事業所内だけで完結させないことだと思います。

夜勤がどうしてもできない人がいれば、配置転換などもできればいいのでしょうが、小規模な事業者ではそうもいかない事業もあります。

法人間・事業者間で連携して人材を流動化することなど、介護にあたる人が最大のパフォーマンスを発揮できる環境づくりを目指すことはできないのでしょうか。

また、アンガーマネジメントの研修など、メンタルケアのための研修も重要です。

外部研修などを活用して、メンタルサポートを拡充することができます。

いま、研修に関してもオンライン研修を行う機関が増えたため、事業所内で研修を受けることも容易になりました。

厚生労働省や自治体も介護労働者のメンタルケアや待遇改善を目指すのであれば、研修メニューを積極的に公開するなどの方法が取れるのではないでしょうか。最近はハラスメント対策や業務継続計画に関するYoutube動画を作成していることもあり、このような無料で簡単に学べる研修メニューを増やしていくことも重要なのではないでしょうか。

このような残酷な事件が続かないよう願っています。