さぬきの特養志度玉浦園での虐待問題に潜む意識のズレ。

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さぬきの特養老人ホーム虐待:「認知症入所者に虐待」 悪質性、県が指摘

 3日に明らかになったさぬき市志度の特別養護老人ホーム「志度玉浦園」の入所者虐待問題。県は「複数の職員が複数の虐待行為を、訴えづらい認知症状の入所者にしており、悪質性が認められる」などと厳しく指摘した。同園を運営する社会福祉法人の樫村正員理事長は「県の出した結論とうちの見方は違う」としながらも「職員から聞き取り、県の指導を参考に調査したい」と話している。
 県によると、9月と11月に通報があり、11月中に立ち入り検査。七つの虐待行為と三つの組織的な違反行為が浮かび上がった。一部の虐待について園は把握していたが、実態調査や再発防止策など具体的な措置をとっていなかった。
 虐待を受けていたのは、認知症状がある50~90代の入所者9人。うち80代の女性は既に亡くなっているが、虐待行為との因果関係は認められないという。虐待したのはいずれも介護職員で、20~30代の男女。2年ほど前から最近まであり、職員が少なくなる夜から朝までの時間帯に集中しているという。
 県が出した、老人福祉法に基づく改善命令と介護保険法に基づく改善勧告は、再発防止に向けた職員研修、入所者や家族への説明会などの実施や、高齢者虐待防止改善計画の策定、第三者による虐待防止委員会の設置などを求めている。さぬき市も近く、今回の問題に関する報告書を来週末までに求める意向を示した。
 園によると、流動食を与えていなかったとして、20代の男性職員を既に7月15日付で減給処分(1カ月)にした。だが、新たに入所者をひもで縛り付ける虐待行為を指摘されたため、11月22日から自宅待機にしている。

これは虐待というか、度を過ぎてますよね。
職業倫理以前の問題なのかもしれませんが、
ただ、これに続く文章を読んで、
これが個人の人格による問題だけでないことも理解できました。

 県は、11月の監査の際、志度玉浦園の職員39人に8項目のアンケート調査、38人から回答を得ていた。この中で「実際に虐待を見た」と回答した職員は7人、「虐待を行ったことがある」と回答した職員は8人いた。
 同調査では、誰が、いつ、どこで、誰に、どういった虐待をしたかといったことを尋ねる項目以外に、「高齢者虐待に該当すると思う項目」や「高齢者虐待を防止するために必要な項目」など、職員の意識をチェックする欄も設けた。
 高齢者虐待に該当すると思う行為として、県はアンケートで、10項目を提示したが、「裸で放置する」「四肢を縛る」といった項目でも虐待と思うと回答したのは34人。「年金や預貯金を本人の意思に反して使用する」は28人、「ベッドを柵で囲む」は28人、「かきむしり防止のため手袋をつける」は14人しかいなかった。県は「高齢者虐待への認識が薄い。研修などを十分にやり、意識改革に努めてほしい」としている。
 また虐待防止に必要なこととして、35人の職員が「見守りが可能な職員配置または職員増」を挙げ、「信頼できる相談者」(28人)、「職員の意識教育」(28人)が続いた。

明らかに虐待に関しての認識がずれています。
対象の38人のうち、
裸で放置することを虐待と感じない職員が4人もいたり、
年金や預貯金の搾取をよしとする職員が24人もいたり、
どう考えても同じ教育を受けて職業についているとは考えにくいですね。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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