特別養護老人ホーム千寿園、熊本豪雨の濁流に飲み込まれ、14人の死亡確認。

熊本豪雨、濁流にのまれた特別養護老人ホーム

大きな被害をもたらしている熊本豪雨。

この豪雨により、熊本県を中心に52人の死亡が確認されています。

その中の死者14人は特別養護老人ホーム千寿園の入居者です。

特別養護老人ホーム千寿園

特別養護老人ホーム千寿園は熊本県球磨市にあり、球磨川に流れ込む小川の脇に立っています。

2000年5月に指定を受けて6月から営業開始した特別養護老人ホームで、社会福祉法人慈愛会が運営を行っています。

定員数は40名で、2グループに分けて個別活動を重視しているということです。特別養護老人ホームとしては比較的小規模です。

その特別養護老人ホームを水害が襲いました

 熊本県は6日、熊本豪雨で浸水被害に遭った球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」で心肺停止となっていた入所者14人全員の死亡を確認したと発表した。

yahooニュース

この水害でお亡くなりになられた14名の方とご家族の皆様に哀悼の意を表したいと思います。

なぜ施設は水没したのか。

特別養護老人ホーム千寿園はなぜ水没したのでしょうか

まずは、施設の場所を確認してみたいと思います。

googleマップの地図で見てわかる通り、千寿園は一級河川である球磨川の脇にあったわけではなく、小川という小さな川の脇に建てられています。

ストリートビューで見るとこのような感じです。

この画像は施設の南側にある小川橋という橋の上からのストリートビューです。

小川の左側に立っている建物が今回濁流にのまれて水没した特別養護老人ホーム千寿園です。

ストリートビューで撮影されたのがいつかはわかりませんが、川幅を広げる工事をしていたんですね

対策をしていたにもかかわらず、それでも、今回の水害は避けることができなかったようです。

報道によると、球磨川はすでに上流から大量の水や土砂が流れている状況でした。支流の河川の水は、本来主流である球磨川に合流して海に向かうはずが、支流の水は球磨川に跳ね返されるバックウォーター現象が起きていたとみられています。

支流の水は本流に合流できず、行く場を失って水位が上がり、地上にあふれ出ます。そして、施設もその影響で水に飲み込まれてしまったのではないかとみられています。

過去の施設の水害の被害

過去にも、介護施設がこのような水害による被害を受けることはありました

昨年も台風19号の影響で特別養護老人ホーム川越キングスガーデンが孤立するという報道もありました。

2016年にも台風で岩手県のグループホームが被害を受け、9名の利用者が亡くなられています。

災害対策は災害弱者・要援護者を守るために重要ですが、このように想定外の被害をもたらす災害にどこまで対応できるのか。

地域の力でといっても、地域住民も被災していることに変わりなく、できることは限られます

災害対策マニュアルや避難訓練を十分にしていればクリアできる問題ではなく、災害に対応できるだけのマンパワーがなければどうにもならない状況も起こりえるのです。

危機的な状況の中、職員の皆様もよく頑張られたのだと思います。

大変な中、一人でも多くの利用者を救おうと努められた職員の皆様をたたえたいと思います。