消えた入居一時金。有料老人ホーム未来倶楽部運営の未来設計が提訴される。

有料老人ホーム運営の未来設計、入居一時金26億円消失

有料老人ホーム「未来倶楽部」を運営する未来設計が入居一時金を運転資金に流用し、返還が滞っているというニュースが報道されています

入居一時金を運転資金に

 首都圏で有料老人ホームを運営する「未来設計」(東京)が入居者から預かった「入居一時金」を運転資金などに流用していたことが23日、複数の関係者への取材で分かった。入居一時金は会計上、独立した管理が求められるが、流用は常態化、入居者遺族らへの一時金返還が滞っている。同社側を今年買収した企業側は流用などで粉飾決算が行われ、未来設計の創業者に不当に高額な報酬が払われたとし、創業者らに損害賠償を求める民事訴訟を起こした。

12月23日 yahoo!ニュースより

今回、この事態が発覚したのは福岡を中心に「グッドタイムホーム」のブランドで有料老人ホームを運営する創生事業団が買収を行ったことがきっかけでした。ひょっとしたら、この買収がなければ、事態の発覚も遅れていたのかもしれません

未来設計とは

未来設計は有料老人ホームの「未来邸」「未来倶楽部」を手掛ける会社です。

設立は2000年、2002年に川崎大師に有料老人ホーム未来倶楽部をオープンして以降、現在は首都圏内で37施設の有料老人ホームを運営し、入居者の数も二千人を超えています。

その未来設計が粉飾決算で告訴をされているということです。

そもそも有料老人ホームの入居一時金とは

入居一時金は有料老人ホームに入居する際に入居者が施設側に支払う一時金です

一時金の設定額はその施設ごとによって異なりますが、平均余命を参考に、 想定居住期間を償却期間として設定し、その金額は月々の家賃としてあてられます。

その想定期間を越えて長生きし、居住を続けていても、その支払いは免除されるという形式です。

平たく言えば、前払いしている家賃になるわけです。

そのため、この入居一時金については運転資金に流用することはできません

会社自体が倒産したとしても、入居一時金は保全されていなければいけません。

未来設計もそうですが、公益社団法人全国有料老人ホーム協会に加盟している事業者のため、会社が入居一時金を返還できなかった場合はこの全国有料老人ホーム協会から一時金を支払われるようになっています。

有料老人ホームのイメージ

女性創業者への高額報酬を確保する目的

報道などでは女性創業者が高額な役員報酬を確保するために、入居一時金を売り上げ計上していたともいわれています。

ベンツに乗っている、クラブで豪遊しているなどとも報道されていました。

役員報酬として創業者が個人のお金をどう使おうが勝手だとは思うのですが、それが入居者のお金だとしたら話は別です。

おそらく役員の高額報酬を確保するだけの目的ではないとは思いますが、入居一時金は入居者の未来のためのお金であるという意識が欠如していたとしか言いようがありません

有料老人ホームの入居一時金、その是非を問う

入居一時金を巡るトラブルは多い

そもそも、有料老人ホームの入居一時金に関するトラブルはほかでも後を絶えません。

平均余命を基準に設定する想定定住期間ですが、入居者の多くは要介護状態になって何らかの支援が必要になり、医療のケアが必要になるケースも多い入居者です。どのくらいの期間をその有料老人ホームで生活できるのかというと、死亡だけでなく、医療が必要になり療養病床に入院するなど、入所期間が短い場合も少なくありません。

どんなに高い質のケアや適切な医療を行っていたとしても、存命できる期間を延ばすというのは限界もあります。

解約・退去の際の入居一時金返還に関するトラブルは後を絶えないといいます。

複雑な料金システムで、目の前の介護に切羽詰まった状態で申し込みをする家族が説明を十分に理解できていないまま藁をもすがる思いで契約するという場合もあります。

最近は入居一時金なしのプランや少額の入居一時金のプランも増えています。当然月額の利用料は高くなるのですが、入居プランについても多様になっていますので、しっかり家族内で相談をしてから決めることをお勧めします

介護家族イメージ

いま、未来設計の有料老人ホームに入所している人は

入居一時金の返還トラブルが続いているということで、やはり不安になっているご家族も多いと思います。

有料老人ホームの場合、入居後90日以内であればクーリングオフが適用されますので入居一時金は帰ってきます。もし入居後まもなくで入居契約の解約を考えている方はクーリングオフ適用を考えてみてはいかがでしょうか。

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