相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム発足。残る事件の傷跡。

障害者施設の防犯対策、警察や行政との連携は

障害者施設の防犯対策、警察や行政との連携は

相模原事件検証で初会合=再発防止策など検討-厚労省

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された事件を受け、厚生労働省は10日、有識者らによる検証チームの初会合を開いた。防犯体制や措置入院解除などの対応が適切だったか8月中に検証結果を出し、秋をめどに再発防止策を取りまとめる。
 塩崎恭久厚労相はあいさつで「一人一人の命の重さは障害のあるなしによって少しも変わらない。このような事件が二度と起こらないためにも、差別や偏見のない、あらゆる方々が共生できる社会をつくっていかなければならない」と述べた。
 事件では、元職員の植松聖容疑者(26)が今年2月、障害者を差別したり殺害を予告したりする発言を繰り返したことから精神保健福祉法に基づく措置入院となったが、3月に医師の判断で解除されていた。

相模原市の津久井やまゆり園で起こった戦後最大の大量殺人事件からすでに三週間余りの時間がたっていますが、
その影響や恐怖はいまだに色濃く感じられます。
相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チームが発足し、8月10日に第一回の会議が行われています。
次回は本日8月19日に開催予定で、出席者による意見交換などが行われるようです。

詳細は前回会議の資料に掲載されていますが、
事件当日に施設内に入所及び短期入所で利用していた利用者は157名。
事件により19名の方が亡くなりましたが、
㋇㏨現在で在園しているのは92名
他の施設に移動された方が15名、自宅へ帰宅された方が16名、そのほかに入院されている方もいるとのことです。
半数近くの利用者が施設から消えるという風景は、
施設の中にいる利用者・職員にとっても計り知れない恐怖を感じさせるのかもしれません。

会合の中では、以下のような点が論点として挙げられています。

1.福祉施設における防犯対策について
・「地域に開かれた施設」と両立する防犯対策のあり方について
2.精神保健福祉法の措置入院に係る手続について
・緊急措置入院の判断について
・措置入院の判断について
・措置解除の判断について
3.退院後のフォローアップについて
・退院後の継続的な医療のあり方について
・自治体や地域コミュニティとの連携等について
4.警察等の関係機関との情報共有のあり方について

もちろん、地域に開かれた施設を目指して取り組みを続けていかなければいけません。
過剰なセキュリティが利用者の社会生活や自立を奪う危険もあり、慎重に検討が必要です。
ただ、今回の事件に関しては、夜間にハンマーで窓ガラスを割って侵入していることもあり、
施錠などのセキュリティだけでは対応できない問題です。
防犯カメラや緊急通報装置などのハード面での対策をしていくとしても、
それをどのように管理・運用していくのか。

今後、国・県・市などが検証や再発防止を行っていくのですが、
想定を超えた脅威に対して、施設という限られたリソースでどこまで対応していけばいいのか。
いまだに事件の傷は深く感じられます。

追記:やまゆり園事件から一年

追記:初公判は衝撃的な展開に

植松聖容疑者の初公判が行われましたが、裁判は衝撃的な展開に。

 裁判長から氏名などを問われると、小さいながらもはっきりとした声で答えた。植松被告は罪状認否で「(間違い)ありません」と認めた後、弁護側の申し立てを受けて裁判長が植松被告の発言を許可。証言台の前に立っていた植松被告は小声で「皆さまに深くおわびいたします」と述べた後、突然顔に手を当て、うめき声を発して暴れだし、刑務官が床に取り押さえた。

 裁判長が傍聴人に退廷を命じ、法廷内には「早く退廷してください」と地裁職員らの怒声が響くなど騒然となった。

【相模原45人殺傷初公判】植松被告、起訴内容認めるも暴れ休廷 小声で「深くおわびいたします」 |産経新聞

45人も殺傷していながら、私たちが考えられるような反省をしている様子はみられないですね。

この続報についてはまた改めて記事にしていきたいと思います。

続きはこちら・・・

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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