6月18日『カスペ!』高島忠夫夫妻の姿とその影響。

介護福祉ブログコミュニティ

寿美花代が夫・高島忠夫を老々介護した番組内容に疑問の声も

 うつ病と診断されてから、芸能界から遠ざかっていた高島忠夫(82才)の現在の様子が、6月18日の『カスペ!』(フジテレビ系)で放送された。番組では、妻の寿美花代(81才)が自宅を公開。壮絶な老々介護の日々を明かした。番組終盤、忠夫が杖を使わずひとりで立ち上がるシーンでは、奇跡が起きたかのように描かれていた。ある高島家を知る人物はこう話す。
「うつ病どころか、糖尿病、心臓病の他にパーキンソン病を発症していると初めて明かしていましたね…。ですが、この数年間、寿美さんは忠夫さんが回復したと言って講演会や、雑誌のインタビューで体験談を語ったりしてきたんです。さすがにそれを彼女はずっと悩んでいて、お酒が入ると“私はずっと嘘をついてきた”って懺悔していました」
 番組では、寿美が自宅で老々介護している様子もクローズアップされていたが、その点に前出の人物は疑問を投げかけている。
「寿美さんひとりで介護をしているようにレポートされていましたが、もうずっと前から、高島家には住み込みのお手伝いさんと、夜にやってくる介護士さんが何人かいるんです。やはり成人男性を自宅で介護するとなれば、とても女性ひとりの手には負えませんからね」
 寿美自身も老々介護の末、うつ病になりかけたこともあったというが、それをきっかけにまずは自分を守らなければ夫を救えないと思い直したという。それからは自分の時間も大事にして、好きな音楽やおしゃれで心をときめかせているのだ。
「今回の撮影のために、寿美さんはジェルネイルを変えて、美容室にもフェイシャルエステにも行って、万全の準備をしていました」(寿美の知人)
 かつて南田洋子さん(享年76)の自宅介護を、長門裕之さん(享年77)がテレビで公開した際、長門さんに非難の声が殺到したこともあった。今回の寿美の告白はどんな波紋を広げるのか──。
※女性セブン2013年7月4日号

いかにも女性週刊誌に載っているような記事の内容なのですが、
ここで、批判が介護者である妻:寿美花代に向けられることには違和感を感じています。
介護を社会で支えることが日本の目指すべき姿であり、
そのための介護保険制度でもあったわけです。
今回のように、ひとりで介護を支える妻を美談として伝えることが、
それに大きく逆行していることをまず認識しなければいけません。
介護という重いテーマを抱えながらも、自分の時間を大事にし、
社会に活躍の場を見出していく姿をクローズアップすることで、
それを参考にしたり、それに勇気を得たり、
これを見たことで障壁となっていたものがあればそういった相手からも理解を得るきっかけになったかもしれません。
寿美花代ががんばっているのだから人の助けを借りずに頑張ろうと、
抱え込んでしまう介護者が増えてしまうことが、
最も恐れるべき結果ではないでしょうか。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。