同居家族がいる家での家事援助禁止解除。

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「同居家族いても訪問介護を」厚労省が呼びかけ

 在宅で高齢者を支えることが重要視される中、厚生労働省は12月21日までに、介護保険上でホームヘルパーが行う「生活援助」について、利用者に同居家族がいても個々の状況に応じて判断するよう、各都道府県の担当課に呼びかけた。一部の市町村で、同居家族がいることのみを判断基準として機械的に介護給付を認めないなどの実態を考慮した。
 訪問介護サービスには、食事や入浴を手伝う「身体介助」と調理や洗濯などを行う「生活援助」の2種類がある。生活援助の対象となるのは、一人暮らしの高齢者と、障害・疾病またそのほかのやむを得ない事情を持つ家族と同居する高齢者とされている。
 しかし、自治体によっては、同居家族がいることによって「家事ができる」と判断し、介護給付の支給を認めない事例が続出している。
 東京介護福祉労働組合の清沢聖子書記長は、都内の現状について「同居家族がいるとかたくなに生活援助を認めない区が複数ある」と話す。また、作家の沖藤典子委員が厚労省の介護給付費分科会に提出した意見によると、90代の夫が80代の妻を介護する世帯、乳幼児のいる40代が要介護5の親を介護する二世帯同居などから「生活援助が打ち切りになった」という訴えが寄せられているという。
 このような事情を受けて厚労省は、「生活援助への介護給付の支給について、市町村は、同居家族がいても個々の状況に応じて判断する」という旨の事務連絡を、各都道府県の介護保険主管課に対して実施。また、比較的介護の必要度が低い高齢者に対して提供される「介護予防訪問介護サービス」についても、個々の利用者の状況を同様に考慮することを求めた。

これまで、同居家族のいる家庭での生活援助(家事援助)は禁止されてきました。
それによるトラブルも数多く聞かれていましたが、この方針が一転して解除。
ですが、個々の利用者の状況から判断して、という条件付です。
この、生活援助を行うのに適切な状況はどこに基準があるのか。
正直、厚生労働省が、事業者側に責任を丸投げしてしまったような印象も否めません。
家族のいる家庭での生活援助を禁止した時点で、
介護を社会化するという介護保険の理念とはかけ離れており、
結局家族が犠牲にならなければいけない制度という印象が強まりました。
家族や利用者のニーズと、厚生労働省との板ばさみにあいながらも、
真剣に利用者に向き合い続けてきた事業所は、
場合によっては信頼を失い、スタッフを失い、得られるはずの介護報酬でさえも失うケースがあったわけです。
それに対して、一律で生活援助を禁止した張本人は、
これからは個々の状況で判断していいと言うだけで、何の反省の弁も聞かれないというのは遺憾です。
財政負担だけの問題で、より小さな介護保険を作ろうとしてきたひずみが、
ここにきてますます大きくなってきています。