虐待でグループホーム指定取り消しで利用者は全額自己負担?

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大町町のグループホーム、介護指定取り消し

 杵島郡大町町の認知症高齢者のグループホーム「ホームタナカ」(池田博子代表)が入所者6人を重症化するまで医療機関に受診させず放置し虐待したなどとされる問題で、介護保険を運営する杵藤地区広域市町村圏組合は1日、同ホームの介護事業者の指定を取り消すと発表した。大町町が虐待の事実を認定しているほか、適正な職員配置がなされていないなど、必要な介護サービスが提供されていないことが理由。処分期日は今月15日。佐賀県によると、虐待が絡む指定取り消しは異例という。

 組合によると、大町町が高齢者虐待防止法に基づき調査した結果、2011年9月~13年1月に医療機関へ入院後、翌日から約7カ月後に死亡した75~96歳の入所者に対し、必要な時期に受診させず重症化するまで放置したほか、栄養管理などを怠り、床ずれができたり低栄養の状態にしたことを虐待と認定した。

 また、11年3月から2年間のうち、計21カ月は法的に定められた基準を下回る職員配置だったにもかかわらず、必要な減額措置をせず介護報酬を不正に請求していた。さらにケアプラン(介護サービス計画)がなかったり、入所者の骨折入院や救急搬送など施設内での「事故」も組合に通報していなかった。

 組合は06年以降、同ホームに対し、実地指導を7回実施していたが、「事故発生の報告もなかったので、問題を把握できなかった。反省として今後の指導に生かしたい」と話した。同ホームに現在残っている入居者4人には、他の施設を紹介するという。

 一方、同ホームを運営する有限会社「シャロン」(福岡市)側代理人の団野克己弁護士は、処分の効力を停止する仮処分を来週中にも佐賀地裁に申し立てる考えを示した。指定取り消し後は介護保険の適用がなくなり、利用者は全額負担を迫られることになる。団野弁護士は「施設側からは利用者がいる限りは続けていく方針と聞いているが、今後の対応は週明けに協議する」と話した。

適切な受診をさせなかったり、職員配置の虚偽、ケアプラン未作成、事故の未報告など、
本当に驚かされるような運営をしていたようです。

ただ、ここで大きな問題になるのが、グループホームの指定取消についてです。
現在まだ4人の入居者がおり、今月15日から指定を取り消すとしています。
つまり、15日以降にはこのグループホームでは介護保険が適用されず、
もし行き先が見つからずにグループホームにとどまらざるを得ない状況であった場合、
利用者による全額自己負担となってしまいます。

結果として、利用者はさらに劣悪になると思われる環境の中で、
次の行き先が決まるまでの間、大きな自己負担を背負わされる状況で生活をすることになるのです。

地域密着サービスは市町村が指定し、ここでいえば大町町がその指定権者なわけですが、
ここまでの状況を把握できていなかった大町町の責任というものも問われるべきではないでしょうか。
市町村として、現入所者の生活を守るためにとるべき対応をしていただかなければいけないと思うのですが、どうなることでしょう。

追記:上告棄却で指定取り消しが確定

その後ですが、虐待の事実はなかったと施設側は真っ向から反発をしていました。

終末期の利用者もいて、利用者家族に被害感情もなく、診察した医療機関の医師への聞き取りもしていなかったとして、あまりにもずさんな虐待認定だと指定取り消しの処分取り消しを求めていました。

その結果がこちら。

www.caremanagement.jp
ページが見つかりません - ケアマネジメントオンライン
https://www.caremanagement.jp/?action_news_detail=true&storyid=16313&view=all
ケアマネジャーの業務に役立つ様式や介護ニュースを配信、専門記事や事例のほか、サンプルの提供や掲示板、ケアマネ試験情報も充実し介護支援専門員のケアマネ業務をサポートします。

 佐賀県杵島郡大町町にある認知症高齢者のグループホームの運営会社(福岡市)が、杵藤地区広域市町村圏組合などに対し、介護事業者の指定取り消し処分の差し止めなどを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は18日までに、処分差し止めを認めなかった二審福岡高裁判決を支持し、運営会社の上告を棄却した。13日付。組合や同社の代理人弁護士への取材で分かった。

 組合は2013年、入所者を医療機関に受診させずに放置し虐待したなどとして、施設側に対し介護事業者の指定取り消し処分と介護給付費約2400万円の返還命令処分を出した。二審判決は、返還命令のうち、約1830万円を超える部分を取り消すとしたほかは、運営会社の訴えを退けていた。

上告棄却を受け、組合側は「指定取り消し処分が確定した」との認識を示した。一方、運営会社は18年3月に組合が介護事業者の指定更新申請を不受理としたとしたのは違法として、今回とは別の訴訟を佐賀地裁に起こしている。

介護事業者指定取り消し、施設側の上告棄却 大町のグループホーム|ケアマネジメントオンライン

指定取り消しと介護給付費の返還を求める裁判は上告棄却という結果に終わりました。

一般的にグループホームで受け入れる利用者の状態像とかけ離れた利用者を受け入れている可能性も大きかったのかもしれません。

地域にそういった受け皿がなかったことも考えられます。

ただ、職員配置やケアプランの未作成など、法令違反があったことも考えると、この主張は通らないでしょうね。