特養入所制限、要介護1・2を入所対象から除外。加熱する軽度切り捨て論。

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特養の入所基準厳しく、厚労省方針 要介護3以上に

 厚生労働省は、全国に7000カ所以上ある特別養護老人ホーム(特養)の入所要件を厳しくする方針を固めた。症状が軽い人の新規入所を原則認めないように改める。2015年度から始める。自宅での介護に比べ、特養をはじめとする施設型の介護は費用が膨らみやすい。新たな入所を制限することで介護の給付費抑制につなげる。
 厚労省によると、特養入所者1人に対する給付費(自己負担分は除く)は月26万~28万円程度にのぼる。月10万円前後の在宅介護と比べると、その差は大きい。7752ある特養全体では月間1200億円程度がかかる。膨らみ続けるこの給付の抑制策として、「施設から在宅へ」という方針をどう具体化させるかが課題となっていた。
 政府の社会保障制度改革国民会議が先にまとめた報告書も「介護を要する高齢者が増加していく中で、特別養護老人ホームは中重度者に重点化を図る必要がある」と指摘した。厚労省は来年に提出予定の介護保険法改正案に盛り込み、15年度からの適用をめざす。
 厚労省は新たな入所制限のための線引きを「要介護度2」と「要介護度3」の間に設ける方向だ。要介護3以上の中重度者に限って施設介護サービス費を支給する一方、要介護2以下の軽度者は支給対象から外す。「新たに入所する人」を対象とする方向で、すでに入所済みの軽度者に大きな影響が出ないよう一定の配慮をする。
 現在47万人が入る特養では、要介護度が重い人の割合は年々高まってきているものの、中重度にあたらない人も1割ほど残る。新たな入所者も1割を軽度者が占めるとみられ、高齢者から反発が出る可能性もある。
 一方、特養への入所を希望しながら入れない、いわゆる「待機老人」は約40万人とされる。給付がかさみやすい特養を「むやみに増やしにくい」(厚労省)との背景もあり、別の受け皿整備も急務だ。
 政府は在宅介護のほか、特養以外の別の施設の受け皿づくりも急ぐ。所得の少ない人でも入れる高齢者向け施設や、都心部を中心に空き家を活用してケア付き住宅を整備する計画などで詳細な制度設計に入っている。

軽度者へのサービス利用制限の流れで、いずれは出てくると思われていた要介護1・2軽度者への施設入所制限ですが、
早くも方針を示してきました。
都市部では比較的重度認定者の比率が高いと言われていて、地域によっても異なるようですが、
特養入所者の要介護度の平均が4以下ということですので、これに目をつけているというところでしょう。

要介護度1・2の人で自宅での介護や生活が困難なケースの受け皿として、
サービス付き高齢者専用住宅の整備や、24時間体制の随時訪問サービスの普及などを進めていくということとセットで考えていくのでしょうが、
厚生労働省が躍起になって推し進めようとしていても、目標には遠く及ばない状況です。
要介護度が軽度に認定されていても環境的な要因から自宅での生活が困難なケースは多く、
この状況で、それらの受け皿として特養が完全に除外されるというのは
セーフティネットとして特養が果たすべき社会的な役割が削られているという印象もあります。

さらに、特養の現場から見ても、入居者の多様性が失われ、
入居者同士での活動や交流などにも少なからず影響が出てくると思われます。

この流れでいけば、要介護1・2は、これまでの要支援と同等のサービス利用しかできなくなるのではないでしょうか。
軽度切り捨て論は日に日に強まっています。
このまま指をくわえて見ているだけしかできないのでしょうか。