介護従事者:8割に腰痛経験 滋賀医大グループが全国調査
介護従事者の8割に腰痛の経験があることが滋賀医大の北原照代講師(労働衛生学)らの研究者グループによる全国調査で分かった。訪問介護は小規模事業者が多いため実態がつかみにくく、全国規模の調査で実態が明らかになったのは初めて。豪州では人力に頼る要介護者の移動を減らす「ノー・リフティング・ポリシー」が普及しており、北原講師は「負担を減らす介護技術の発展が不可欠」と話している。
文部科学省の助成を受け、05年7~10月に調査。全国402カ所の介護事業所に質問紙を郵送し、40都道府県395カ所の4754人(うち女性4262人)から回答を得た(回答率72%)。
「現在、腰痛がある」と答えたのは女性の54%、男性の55%。「就労後に腰痛になった」人は女性の78%、男性の76%に上った。就職前に腰痛がなかったのは2203人で、うち74%の約1600人が「介護の仕事について初めて腰痛を経験した」と、介護が腰痛のきっかけになったと回答した。一方、以前から腰痛があった1741人の39%が「悪化した」と答えた。
みなさんの周囲にも、腰痛に悩まされている介護従事者の方は多いと思いますが、
なんと、介護従事者の8割が腰痛を経験しているという調査結果が出ました。
6年間介護の仕事をやってきて腰痛を経験しなかった自分はなんと幸せ者か。
この調査結果では、腰痛の発生率に男女の性差はまったくなく、
力仕事=男性の仕事として、移送などのケアに依存するという傾向は施設などでは特に強いと思いますが、実際はほぼ同じ割合で腰痛は発症しているわけです。
こうなると、すぐ介護ロボットの話がでてきてしまったり、
リフターの話が出てくるわけですが、
まだロボットは実用段階とは言い難く、リフターも日本の住宅事情に適応しないケースが多いというのが現状です。
まずは、自分の介護技術を見直して、自分の越に負担がかかっていないかを見つめなおしてみてはいかがでしょうか。
時は過ぎ、いまや介護職はロボットと共存時代へ
この記事を書いた時から18年の月日がたち、今や介護はロボットと共存する時代になりました。
介護の人材不足が深刻化する中、腰痛を予防できるロボットスーツは介護職にとっての大きなサポートになっています。
様々な施設で実際に使われています。
もちろん、装着にかかる時間や重量など、課題もあります。
ただ、ロボットが介護するのではなく、介護職の行う業務をサポートするツールとしてロボットが重要な役割を担うようになったということですね。
もちろん、腰痛予防のセルフケアや技術も重要です。
少しでも腰痛による離職が少なくなることを願います。
最近のコメント