介護食の革命。タケノコ、ニンジンが柔らかくなる調理法、凍結含浸法とは。

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介護食に「革命」 硬い野菜をそのまま軟らかく 広島

 見た目や香り、栄養分を保ったまま、タケノコやゴボウ、レンコンなどの硬い食材を舌でつぶせるほど軟らかくする技術を、広島県立総合技術研究所食品工業技術センター(広島市)が開発し、特許も取得した。昨年末からは広島市内の介護老人福祉施設の食事の煮物などに利用され、これまで流動食に気の進まなかったお年寄りらに好評だ。病院食や検査用食品に応用する研究も進み、この技術を使ってたくあんなどを商品化した食品メーカーもある。
  
 同センターが開発したのは、植物の組織内に細胞同士の結合を解く酵素をしみこませ、食材の形を崩さずに硬さを調整する技術。「凍結含浸法(とうけつがんしんほう)」と命名され、05年に特許を取得した。ほとんどの野菜に利用できる。
 約100人が入居する介護老人福祉施設「くにくさ苑」(広島市安芸区)は、昨年12月から一部の入居者の食事にこの技術を利用し始めた。
 これまで、食材としては硬くて、のどに詰まらせやすい高齢者の食事には向かないとされてきたタケノコや、レンコン、ニンジン、ゴボウなどを使った煮物や、ジャガイモ入りのカレーなどの料理を作る。
 脳梗塞(こうそく)で流動食しか口にできなかった高齢者は、これまで食欲がわかず、介助者が食事を口元まで運んでも口を開けないほどだったが、この技術を使って軟らかくなった煮物を出すと、自ら進んで食べ始めた。流動食を食べ終えるのに1時間以上かかっていた別のお年寄りも、食欲が旺盛になり、約20分で食事を終えるようになったという。
 同施設の主任管理栄養士・前西政恵さん(52)は「流動食は食べる楽しさを感じてもらいにくいが、見た目や味を損なわないこの技術で食べる意欲をもってもらえるようになった。消化にも良く、まさに介護食の革命」と歓迎する。

これまで、根菜類などの硬い食材を高齢者向けに柔らかく形状を保ったまま調理することは難しいとされていました。
それを可能にした凍結含浸法という技術は、初めて耳にしましたが、このように紹介されています。

食材を冷凍して細胞間のすき間を広げた後に解凍し、減圧装置の中で、食材内部の空気と外部の物質を入れ替える技術。細胞と細胞を結ぶペクチンを分解する酵素・ペクチナーゼを染みこませれば、形状を変えずに食材を軟らかくでき、濃度と反応時間で硬さの程度も調整できる。広島県立総合技術研究所食品工業技術センターが98年、食材の細胞をばらばらにする研究に着手し、03年度から本格的に食品への応用が研究され始めた。

家庭で行うことは現実的に難しいでしょうが、
柔らかく加工された食材が簡単に手に入るようになれば、
高齢者の食生活は大きく変わるかもしれません。
そして、この調理法を実践している「くにくさ苑」ですが、
残念なことに、先日同一法人内の老健「ふかわ・くにくさ」で、痛ましい事件がありました。
さまざまな職種が力を合わせて、今回紹介したような画期的な試みに挑戦し、
利用者の生活の向上に向かっているというのに、
それを台無しにするように、社会の信頼を損なうような事件があったということは、本当に残念なことです。

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2 件のコメント

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