コムスン・ルール。介護保険制度改正と介護事業参入への壁。

コムスン

介護保険制度改正も検討・厚労相、コムスン事業譲渡問題で

 グッドウィル・グループが、処分を受けた訪問介護大手「コムスン」(東京・港)の全事業をグループ内企業に譲渡しようとした問題で、柳沢伯夫厚生労働相は8日、衆院厚生労働委員会で、介護保険法の想定外の事態だった、との認識を示した。厚労相は「何が必要なのか検討しなくてはいけない」と述べ、今後、制度改正に着手する考えを明らかにした。
柳沢厚労相は同日の閣議後会見で「指導に従うという回答がコムスンからあったので、こちらの指示に従って進んでくれると思う」と見通しを示した。厚労委員会では「国民が介護保険に対し疑いの気持ちを向けざるを得ない状況で、極めて遺憾」と同社の対応を改めて批判した。
この問題は、グッドウィル・グループが6日、コムスンの全事業を、同じグッドウィル・グループの日本シルバーサービスに譲渡すると発表。厚労省は7日、コムスンに計画の凍結を指示した。

コムスンによる不正事業所自主廃業による処分逃れや、
グループ会社への事業譲渡などに対して、想定外だったと認める一方、
厚生労働省が介護保険法の改正に動き出しています。
言うなれば、コムスン・ルールですね。
ひとつ懸念しているのは、
介護の質を高めるという名目から、
介護というマーケットが民間参入しにくい環境になることです。
介護サービスが絶対的に不足している状況下で、
介護事業参入の敷居を高くしてしまうことは避けなければいけません。
今の日本の介護は、異業種の参入がノウハウを導入し、支え、向上させてきていることを忘れてはいけません。
グッドウィルの折口会長が夜の報道番組にいくつか出演していましたが、
彼を非難して、介護事業で自分の利益しか求めなかっただの、なんだの言うジャーナリストのみなさんを見ていて、
この人たちはいったい日本の介護の現状をどれだけ理解していて、
どんな方向に進められているのかを本当に理解しているのかどうか。
それまでまったくの傍観者をきめこんで、
近年でも自立支援法、介護福祉士制度の見直しといった危機的な将来からも目をそむけている人たちが、
いまさら何を言い出すのかと。
と、福祉を食い物にしている一庶民の素直な想いです。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。