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2007年07月28日

新潟県中越沖地震、高齢者施設はいま。介護スタッフの派遣は?

高齢者の施設入所が増加 地震被災地、定員の1・5倍

 新潟県中越沖地震で被災した柏崎市で、介護を必要とするお年寄りの施設への入所希望が相次いでいる。短期入所施設は市内に9カ所で定員は計244人だが、地震後は常時定員の1・5倍ほどの人が入所している。地震のショックや避難所での生活で体調を崩すお年寄りが多いためだが、施設側も十分な介護ができず、悩みは深い。

 短期入所の定員が20人の特別養護老人ホーム「なごみ荘」は、30人ほどの受け入れが続く。

 大勢の人が入所しているのにガスが使えず、風呂が沸かせない状態だ。自衛隊の仮設風呂への入浴を試みたが、足腰が弱った入所者は風呂の縁をまたげず、入浴できたのは1人だけ。若林克施設長は「せめて温かい湯で体をふいてあげたい」と話す。

 地震直後から「自宅が壊れ、面倒を見られない」「余震が不安で体調を崩した」などの理由で入所希望者が増え、一時は約50人を受け入れた。

被災地では、定員の1.5倍の入所者を受け入れ、
ライフラインの復旧が整っていない状態の施設でその生活を支えています。
職員たちももちろん被災者であるのですが、
そういった職員へのケアも重要です。

こういった災害時に、医療スタッフの派遣が必要とされ、
緊急に行われるのですが、介護スタッフもそれと同様に、もっと重要視されてもいいんじゃないかなと思うのですが。

介護企業大連合ニチイコムスンの実現ならず。コムスン譲渡先の行方は?

コムスン訪問介護買収、ニチイ学館が一括断念

 グッドウィル・グループの介護事業の売却問題で、ニチイ学館は27日、一括買収を断念することを明らかにした。グッドウィルが介護子会社コムスン(東京・港)の訪問介護を都道府県ごとに地域分割する方針を固めたのを受け、訪問介護が主力のニチイ学館は一括は困難と判断した。一方、コムスンは有料老人ホームなど施設介護事業は一括売却する方針で、同事業買収に名乗りを上げたワタミなどと近く売却交渉に入るもようだ。

 ニチイ学館はこれまで訪問介護の全国一括買収を前提に、施設部門を含めたグッドウィルの全介護事業の買収を表明していた。ニチイ学館幹部は同日、日本経済新聞社に「コムスン側が決めたことに従うしかない」と語り、従来方針を断念。都道府県ごとに一部地域の事業取得へ転換する。

これで、ニチイコムスン連合の可能性はほぼ消えたわけです。
そうなると、一括でコムスンの訪問介護事業を引き継げる可能性のある企業といえば、
ツクイ、ジャパンケア、セントケア・・・。
コムスンの規模を考えると、どれも受け入れは難しい気がしますが。

なんにしても、今もサービスを利用している方たちのためにも、
早い決定が待たれますね。

2007年07月26日

厚生労働省のデタラメ。40万人が足りない?介護の人材確保は、本当に実現できるのか?

福祉・介護の給与引き上げ、人材確保へ厚労省が諮問

 厚生労働省は26日、福祉・介護分野の人材確保を図るための新たな指針をまとめた。給与水準の引き上げなど労働環境の改善が柱で、柳沢厚生労働相が同日、指針を社会保障審議会福祉部会に諮問し、了承された。

 指針では、介護保険制度の要介護認定者と要支援認定者が、2004年の約410万人から14年には最大640万人に増え、介護保険サービスの需要は一層拡大するとしている。必要な介護職員数は現在の約100万人(04年)から14年には140〜160万人になると推計している。

 一方、介護職員の給与水準(05年)は、男性の福祉施設介護員が年収315万円、女性のホームヘルパーは262万円と全労働者の平均453万円を大きく下回っており、離職率も高く、人手不足が生じていると指摘した。

 このため、人材確保のため、福祉・介護施設の経営者や国、地方自治体に対し、適切な給与水準の確保を求めた。

 また、経験に応じて職員の地位向上につながるキャリアアップの仕組みが必要とした。具体的には、現在の介護福祉士より専門的知識や経験を持つ「専門介護福祉士」(仮称)の創設などを検討する。

 このほか、<1>介護福祉士の有資格者約47万人のうち、就業していない約20万人の再就業の促進<2>高齢者やボランティアらが参入しやすい研修制度の整備――なども明記した。

 介護の人手不足を外国人労働者で補うとの考えについては、日本人の雇用機会を奪ったり、賃金のさらなる低下を招く懸念などから、「慎重な対応が必要」とした。

 指針は今後、社会保障審議会で決定され厚生労働相に答申されるが、給与引き上げなどにあたっては財源の確保が焦点となる。介護報酬の見直しに伴う保険料の負担増や職員に対する事業収入の配分のあり方などが議論になりそうだ。

2014年の高齢社会のピークには140万人以上の介護職が必要になるという見方が発表されています。
現在は、100万人が介護労働に当たっているとのことですが、まだ40万人以上の人材不足です。
人材確保は緊急の課題です。

しかし、これと同時に厚生労働省は、介護労働の基礎資格を介護福祉士とする方針を固めています。
2014年には、おそらく介護労働は介護福祉士、もしくは基礎研修の修了者でなければ認められなくなっているはずです。

現在、介護福祉士の有資格者数は47万人。
そのうち、現在働いているのが27万人(自分もここに含まれます)。
つまり、140万人以上人材が必要となるのに対して、現在の状況では27万人しか確保できていない計算になります。

5倍以上です。

厚生労働省のデタラメには本当に腹が立ちます。
何にも考えていないボンクラばかりで、日本の介護の将来のことなんて何にも考えずに、
ただ目先の財源のことだけしか頭にないクソッタレ集団です。

介護の人材を確保するために、必要なのは適切な介護報酬であるはずなのは誰が見ても明白なのにもかかわらず、
どうやらこのコメントを見る限り、介護報酬の大きな上積みは期待できないようです。

何でこの社会の介護はこんなにクソみたいに扱われなきゃいけないんだろう。

2007年07月24日

けあサポのブログが面白い!

介護福祉関連書籍でお世話になっている中央法規出版が運営しているサイト「けあサポ」。
みなさん。ご存知ですか?

福祉資格受験者向け、福祉専門職向け、家庭介護者向け、アクティブシニア向けと、
大きくコンテンツを四つに分け、
介護・高齢社会に関する情報を提供するコミュニティサイトとなっています。

福祉専門職向けのコンテンツの中には、
中央法規から数多くの著書を出版している高室成幸さんのブログや、
「大逆転の痴呆ケア」の和田行男さんのブログが、
いずれも週一回ペースで更新されています。

みなさんもぜひチェックしてみてください。

介護事業者のための個人情報保護ガイドブック
高室 成幸 多久島 耕治
中央法規出版 (2006/06)
売り上げランキング: 395497

これ、読んでます。


ちなみに、家庭介護向けのコンテンツの中には、
ホームヘルパー2級のオスマン・サンコンさんのブログが!!
ギニアと日本の介護観の違いなども感じられて興味深いですし、それ以上に非常にストレートな表現で人柄もよく現れていますね。


ちなみに、
「けあサポ」では、アクセシビリティへの取り組みを明言していますが、
まだ結果として十分反映されているところまではいっていないようで、
アクセシビリティチェックツールで見ても、エラーがいっぱいでした。
けれど、こういった高齢者向けのサイトで積極的にアクセシビリティに取り組むということは、とても重要なことです。
今後に期待してます。

2007年07月22日

実際どうなの?介護職員基礎研修。受講者数が増えない理由。

介護職員基礎研修の現状:All About Japan

 介護職員基礎研修が2007年2月後半に始まってから約5ヵ月。当初は受講生が集まらず、開講できないクラスが頻発しました。その後、受講生は増えているのか、どんな人が受けているのか。3月に取材した受講生のコメントも含めて紹介します。

介護職員基礎研修は、ガイド記事「介護職員基礎研修、早く受講すべき?」にも書きましたが、残念ながら現時点では受講による目に見える大きなメリットはありません。給与が上がる保証もないし、介護福祉士の受験の際の優遇措置も決まっていない。ただ決まっているのは、介護職員基礎研修修了資格を持っていないと、介護職として働けなくなる日がいつか来る、ということだけ。それもいつになるか、まったく未定です。

そんなことから、受講申し込みが伸び悩んでいた介護職員基礎研修ですが、「最近は受講申し込みがなくて中止になる講座はない」(三幸福祉カレッジ)とのこと。スタート当初は、実務経験1年以上でホームヘルパー1級修了者の受講が多かったのですが、今は実務経験1年以上でヘルパー2級修了者の受講が圧倒的に多いそうです。1級修了者は60時間の受講で修了できますし、開始当時は介護福祉士受験に介護職員基礎研修修了者は優遇措置があると言われていたので、受講者が多かったののではないかと思います。

なぜ受講生が増えていかないのか。
繰り返しになりますが、受講メリットが少ないことが一番の理由です。
しかし、残念ですが、受講生から「ロールプレイが多く、他の受講生の意見が聞けるのはいいが、新しい情報はない」「内容がこなれていないという印象」など、講座の内容そのものに対する不満の声も聞かれました。

わずかな時間の見学しかしていない私に断定的なことは言えませんが、確かに講義を聴いていても目新しい情報はそれほどありませんでした。これまでのヘルパー研修では網羅できていなかった新しい知識・情報や、現場に即した実践的な内容かな、と思っていたので、ちょっと意外でした。また、介護職員基礎研修は講義修了後に確認のテストやレポートが課されているはずなのに、講師に聞くと「そんなことは聞いていない」と実施していない講座もありました。

介護業界は口コミで情報が広がっていきます。
そうした受講生の失望感が受講を考えていた周囲の人たちに広まったら、なかなか受講申し込みは増えていかないだろうなと思いました。

新しい知識や技術の習得には、ぜひ積極的になっていただきたいと思います。しかし介護職員基礎研修に関して言えば、修了者のサービス提供には介護報酬に加算が付く(→雇用者が受講費用を補助する、資格手当が就くなど金銭的なメリットの可能性が出てくる)、あるいは、介護福祉士受験の際に優遇措置が取られるなど、介護職員基礎研修の位置づけがもう少しはっきりしてから受講する方がいいのではないかと、今は思っています。

All About Japanの記事に、介護職員基礎研修の現状に関するレポートが掲載されていました。
興味深い内容だったので、長々と引用させていただきましたが、もっと読みたい方はリンクをたどって読んでみてください。
自分のサイトでも書きましたが
膨大なカリキュラムの量と、受講時間と費用。
これを自費で負担してまで介護職員基礎研修を受講したいという人が、それほどたくさんいるようには思えません。
むしろ、実務経験をつんで早いうちに介護福祉士になってしまった方が、
国家資格でもあり、今後は介護職としての基礎資格にもなるわけですから手っ取り早いし、お金も受講時間も実習も必要ないわけです。

ただ、スキルアップのためという目的でこの研修を受講している人が多いことに驚かされました。
時間や経済的な問題が大きな障害となるだろうと思われましたが、
それでも勉強のためと受講される向上心・向学心の強い介護職が多かったということは大きな発見ではないでしょうか。

そうなると、
介護職のキャリアプランというものが確立されていくことが重要ですよね。
専門介護福祉士など、介護職が未来を見据えたキャリアを積んでいくことができるような枠組ができることを切に願います。

2007年07月21日

デンマークの入所施設での虐待スキャンダル。日本と福祉先進国の施設の現状。

デンマークにおける入所施設でのスキャンダル:障害者の住みよい杉並をつくる会

今年の2月にデンマークのTVは、知的障害者を対象とした入所施設での生活に関する番組を放送した。一人のTV ジャーナリストが臨時ケア職員としてときどき放送された入所施設に勤務してきた。その時、このジャーナリストは隠しカメラを持参し、125時間も入所施設内部の撮影をしてきた。このフィルムには、施設内の一つの病棟における入所者達を驚くほど深く侵害する態度が撮影されていた。

フィルムによると、一人の入所者はたった一度だけアクティビィティに建物の外にでることができたそうだ。しかも、そのアクティビィティときたら、たった30分間の散歩だったのだ。このジャーナリストは、自分の日記に以下のように記している:“今日もまた、私たちは入所者のために何も特別にしなかった。同僚の一人が、今日はTV:2の「Deal no Deal」という番組を邪魔されないでみるために、皆を20時前には寝かしつけようと提案した。“

このフィルムでは、夜間専門職員が、ジャーナリストに、ある特定の入所者がベットでおねしょをしているかどうかはチェックしない方が良いとアドバイスしている。“チェックすれば、おむつ交換をしなければならないからさ。”

入所者の一人は、朝9時前に起床したのでまたベットに戻るように命令された。入所者は、そんなに朝早く朝食を食べられないからだ。しかし、職員達はコーヒーを飲んでいてもだった。

一人の入所者が床におもらしをしたので、ただちに自分で床を掃除するように命令された。

入所施設での虐待が暴露されたことにより、施設長は解雇された。また、国内で大きな論争が巻き起こり、いくつもの入所施設での不備が明らかになってきた。そのため、デンマークではより多くの人達が、ノルウェーとスウェーデンのように入所施設を解体するべきだと考えるようになった。

デンマークといえば、ノーマリゼーション発祥の地として知られ、
北欧の福祉先進国として、日本からも注目をされている国です。
そのデンマークでの入所施設で起こった虐待が報道されています。

福祉先進国であろうとなんだろうと、人はやはり人であることにかわりはないわけで、
日本では虐待があっても、北欧には虐待がないというのは大きな間違いで、
むしろ、北欧のほうが虐待の件数自体は多いといわれています(表面上は・・・)。

入所施設という環境が虐待に大きく影響していることもあり、
北欧を中心に、以前から入所施設解体は求められていました。

日本でも、さくら苑における虐待事件がスキャンダルされたように、
施設での虐待は大きな社会問題とされています。
が、このデンマークでの事件は、TVクルーが隠しカメラで撮影したものを放送するということから、
日本以上に、こういった施設での虐待に対する厳しい目を持っているという環境が違うのかもしれません。

日本でもこのような接遇(処遇?)が日常茶飯事のように行われている施設は少なくないと思います。
社会がもっと強い関心を持って、入所施設のあるべき姿を考えていかなければいけないですね。

2007年07月19日

介護保険改正。行政の権限強化と介護保険事業所の独自性。

介護保険法、秋に改正へ…立ち入り検査を強化

 政府・与党は18日、広域で介護サービスを展開する法人が不正を行った場合、末端の事業所だけでなく、本社にも国や都道府県が立ち入り検査できるよう、制度を見直す方針を固めた。

 秋の臨時国会にも、介護保険法改正案を提出し、改正の柱の一つとする。現行の介護保険法は、介護を全国展開する法人の存在を想定していなかったため、国や都道府県が本社に立ち入り検査できる制度がなかった。

コムスン問題を受けて、後手後手に回ってしまった感は否めませんが、
行政による権限が強化された、というのが今回の改正になりそうです。
こんな記事も。

コムスン問題で介護の規制強化へ・厚労省有識者会議

 こうした事態を受けて会議では、全国で事業展開する介護サービス事業者への規制のあり方や事業廃止後の利用者へのサービス確保策などについて話し合われた。このほか問題がある介護事業者に厚労省がグループ本社に立ち入り調査できるようにしたり、虚偽の指定申請、不正請求についての罰則を設けたりすることも議題にする方針。

チェック機能の強化は、事業所運営に大きく影響するかもしれません。

そもそも、介護保険は、民間活力を生かして、
画一的でない独自性・特色を生かしたサービスの提供と効率化を目指していたはずです。
が、ここにきて、行政の権限が強化される方向性にあります。

介護保険がどこに向かうのか。
そのビジョンを誰かが示していかなければいけないと思うのですが。。。

2007年07月18日

新潟県中越沖地震の死者はいずれも高齢者。災害弱者を救うためには。

災害弱者/高齢者への配慮、支援を

 新潟県柏崎市を中心に大きな被害を出した新潟県中越沖地震で亡くなった9人は、いずれも70歳以上のお年寄りだった。災害弱者と呼ばれる高齢者への対応が、いかに重要か、あらためて考えさせられる。地震災害はいつ、どこで発生するか、予測することは難しい。日ごろ、地域の住民同士、お年寄りへの目配り、気配りを怠りなく備えよう。

 今後、被災者向けに仮設住宅などが設けられれば、そこで暮らすお年寄りと、どう接していくかも課題になってこよう。仮設住宅でお年寄りが孤独死などということがないよう、周囲の人たちによる声かけ、助け合いが大切だ。最近では、お年寄りでも操作が簡単なテレビ電話など、さまざまな新しい機器が開発されている。こうした機器の活用方法も考えたい。

 新潟県中越沖地震で亡くなった9人のうち、男性は3人、女性が6人。柏崎市内で8人、刈羽村で1人となっている。全員70歳以上だ。柏崎市の人口は約9万4000人、高齢化率25.6%で4人に1人が65歳以上のお年寄りだ。刈羽村の高齢化率は26.4%。全国平均の20%を超えているが、極端に高齢化が進んでいるわけではない。だが、亡くなった人が全員、高齢者だったことは、地震などの災害に向けて、お年寄りに特別な配慮が必要であることを示しているように思える。

 お年寄りは住み慣れた古い家に住んでいることが多いが、耐震性強化工事には消極的な人が多いという。さらに柏崎市の被災者からは「3年前に新潟県中越地震があった。続けて大きな地震に襲われることはないだろうと思っていた」という声を聞いた。農村には、伝統的な木造家屋に住んでいるお年寄りが多いが、ぜひ耐震強度の検査を受け、必要なら補強工事を行ってほしい。国や自治体による助成処置の充実も必要だ。

また今日、新たな死者が発見され、死者10名。
いずれも高齢者であったことはただの偶然ではありません。

災害弱者といわれる高齢者の姿がはっきりと映し出されたわけですが、
それ以上に、これから続く被災地での生活が大きな負担としてのしかかります。
住み慣れた環境から離れての生活、栄養状態の低下、運動機能の低下、
そして、この時期ですので、脱水などの危険もつきまといます。

安心して暮らせるために、住宅の整備だけでなく、
都市計画や地域の高齢者を支えるネットワークづくりも含めた、
災害弱者にやさしい街づくり。
これは被災地だけでなく、全国共通のテーマとして取り組んでもらいたいと願います。

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