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2007年03月30日

介護ロボット時代におけるテクノロジー対介護技術。

30キロ持ち上げる力持ちロボ 巧みな動作、介護に応用も

 2本足の人型ロボットとしては世界で初めて、約30キロの荷物を持ち上げられるロボットを東大などの研究グループが開発し、28日、報道陣に公開した。

 ロボットは身長約155センチ、体重約70キロとほぼ人間サイズ。腰ほどの高さの台に置かれた約30キロの荷物を両手で手前に引き寄せた後、右手で左側に寄せ、台からはみ出した荷物の底面を左手で支え、そこから勢いをつけて両手で一気に持ち上げた。

 また、ベッド上の重さ約66キロの人形を両腕で抱え、手前に引き寄せる作業も披露。今後、寝ている人を抱きかかえて移動させるなど、介護に必要な動作への応用を目指すという。

 同グループによると、従来2本足の人型ロボットが持ち上げられる荷物は数キロ程度。今回のロボットはウレタン製の軟らかい人工皮膚の下に1800個以上の触覚センサーが埋め込まれ、台や荷物との接触を敏感に感知するため、より少ない力で物を持つ微妙な動きが可能になった。

ますます進化していくテクノロジー。
30キロを持ち上げて、66キロを平行移動させる。
ただ、実際の高齢者介護の現場では、30キロ以上の方を全介助で移動させているわけで、
いかに介護現場の労働が負荷の大きいものかをうかがい知ることもできるわけですが。
ただ、70キロ、80キロでも余裕で持ち上げて、より安全性の高く、実用性に富んだロボットが登場するのは時間の問題で、
そのときに、人間として介護職があるべき姿というのも考えていかなければいけないわけです。
移送にしても、人間だからこそできる移送、というところに技術を高めていくことが理想ですよね。
利用者さんの快・不快の把握や、残存機能の活用など、
人間対人間だからこそ感じあえるところに介護技術の意味を求めていくことが重要なのかと。

2007年03月28日

能登半島地震、高齢者はいま。災害弱者を守るために。

関連死防げ、高齢者ケア本格化 余震なお200回以上

 能登半島地震の被災地では26日、震度5弱の余震を観測、地震発生後から体に感じる余震は200回を超えた。安倍首相は同日、激甚災害法の適用について「地元の方々が指定を強く希望されている」と述べ、前向きな考えを示した。地元自治体では被災地で暮らす高齢者の心身の「ケア」のため、独自に医師らを避難所に派遣するなど支援に乗り出した。

 余震は、被災地のお年寄りにとって精神的に大きな負担となる。04年10月の新潟中越地震では、死者67人のうち、倒壊家屋の下敷きなど地震が直接の死因となったのは16人。残りは避難生活の疲れや地震のショック、復旧作業による過労死などの「関連死」だった。

 狭い車中や自宅、避難所で活動が制約され、血栓や出血を起こし心筋梗塞(こうそく)などの循環器の病気を発病して急死する例も相次いだ。

 このため、厚生労働省は26日、災害の影響で歩行不能になるなどの症状がでないよう、石川、富山両県と金沢、富山両市に指示。生活不活発病かどうかのチェック表も参考に送った。

 生活不活発病は、避難所などで動かなくなることが原因。予防には、日中ずっと横にならない▽歩く機会を増やす▽ボランティアに必要以上に手伝ってもらわない、などが大切という。

 同省は「対策は動ける人は動くこと。病気の存在を本人や援助者が知って気をつけて」と話す。

能登半島を襲った大地震。
震度は6強でしたが、テレビに映し出される映像が地震のインパクトの大きさを物語っています。
災害弱者といわれる高齢者・障害を持った人たちにとって、
こういった大災害はまさに死活問題。
移動・情報・体力・コミュニケーション等、さまざまな制限があるなかで、こういった状況を生きていくというのは
大きな負担になります。

高齢者にとっては、住み慣れた環境を離れて生活するということだけでも、
大きなストレスが生まれ、生活レベルが著しく低下するケースも珍しくありません。
被災地ではボランティアの受け入れも制限しているようで、
こういった災害弱者といわれる人たちのケアを誰が、どこで、どうやって担っていくのか。
今までも大きな災害が起こるたびに議論されてきたはずですが、
サポート体制は相変わらずで、自助努力や地域のたすけあいに委ねられてしまっている感があります。
今度こそ、この教訓を今後に生かしてもらいたいですね。

改正介護保険法がもたらしたもの。

介護予防の利用低調 自治体6割 予算消化、50%未満

 改正介護保険法が施行されて1年。改革の柱として2006年度に始まった「予防給付」の実施状況は、当初予算の50%未満にとどまる自治体が6割にのぼることが、読売新聞社の介護保険全国自治体アンケートで明らかになった。

 「介護予防」重視への転換は一定の評価を受けているものの、高齢者のサービス利用は低調な実態が浮かび上がった。

 予防給付は、要介護認定で軽度と判定された人向けに創設されたサービス。筋力トレーニングや栄養指導などにより、状態の悪化を防ぐ。膨張する給付費を抑制する狙いで導入された。

 アンケートでは、予防給付の費用総額(年度末時点での見込み)が、当初予算の「30%未満」だった自治体は33%、「30〜50%未満」は29%で、予算の半分に満たない自治体が62%。予算の7割未満の自治体は77%にのぼった。

 予算を下回った理由としては、「要支援認定者が予想より少なかった」(65%)、「要支援認定者の中でサービス利用者が少なかった」(58%)が多かった。

 予防給付の導入に関しては、「評価している」が「大いに」「多少は」を合わせて66%。理由で多かったのは、「軽度者への不適切な給付の削減が期待できる」(49%)「予防重視の理念を実現できる」(40%)など。一方、「評価していない」は「あまり」「全く」を合わせて33%だった。

 予防重視のもう一つの柱として、保険給付の対象外の高齢者向けに導入された地域支援事業の「介護予防事業」も低調。費用総額(年度末時点での見込み)が当初予算の50%未満にとどまる自治体が3分の1、70%未満が半数以上を占めた。

改正介護保険の目玉とも言われていた介護予防ですが、サービス利用が低調なまま一年を迎えました。
先日紹介した記事でも書きましたが
結局、この大事な一年を、ただただ給付費の削減のためだけに費やしてしまった感はあります。
もちろん、自治体によっては積極的に介護予防を推進している自治体もあります。
介護予防への取り組みで、長期的に見たときにどのような結果が出るのか、
まだまだ時間はかかりますが、確認していきたいですね。

2007年03月27日

介護給付費削減という名の「成果」。

介護給付費5兆7430億円 05年度、伸び率は鈍化

 厚生労働省は26日、05年度の介護保険事業状況報告を公表した。利用者負担を除く給付費は5兆7430億円(前年度比4.0%増)となった。介護保険を導入した00年度の1.8倍に上るが、年度ごとの伸び率は鈍化している。05年10月から施設の食費や居住費を自己負担にしたことなどが影響しているとみられる。

 給付費の1カ月平均は4715億円(特定入所者介護サービス費を除く)。このうち、食費や居住費が保険給付の対象から外れた施設サービスは、前年度比3.3%減と初めて減少に転じた。

給付費に占める施設サービスの割合は05年度は48.1%で、初めて居宅サービスを下回った。

目論見どおり、介護給付費の上昇に待ったをかけるという結果になりました。
介護給付費削減のために、ホテルコストの導入や、訪問介護サービスの制限など、
あらゆる手を尽くした結果でもあります。
給付費を削減することだけを目指して立て続けに制度を変更してきたわけで、
そこには未来のあるべき福祉社会の理想像などがあるわけもなく、
これまで2桁で伸びてきた介護給付費の伸び率を前年度比4.0%増に抑えたという結果が残っただけなのではないでしょうか。

サービスごとの比較で見ると、このような結果が。

介護給付費、5・8兆円 在宅サービス、施設上回る

 低所得者への補てん分などを除いたサービス別の割合は、特別養護老人ホームなどの施設の48・1%に対し、訪問介護などの在宅が51・9%で、在宅が初めて施設を上回った。

 在宅では、これまで最も多かった訪問介護に代わって通所介護が12・5%増の6955億円で、最多となった。

 伸び率が最も大きかったのは、有料老人ホームなど特定施設の38・7%増で、認知症高齢者が少人数で暮らすグループホームの35・4%増が続いた。

在宅サービスといっても、訪問介護サービスが厳しい状況に立たされていることは間違いありません。
グループホーム(特に都市部)、小規模多機能型居宅介護など、
まだまだ参入の余地のあるサービスが大きなポイントになりそうですね。

2007年03月25日

「准介護福祉士」。介護福祉士試験に落ちた人のための資格?

「准介護士」創設へ 厚労省 国家試験合格問わず

 厚生労働省は24日までに、大学や専門学校などで介護福祉士の養成コースを修了した卒業生を対象に、国家試験に合格しなくても取得できる「准介護福祉士」の資格を新たに設けることを決めた。昨年、フィリピンとの間で結ばれた経済連携協定に基づく介護士受け入れを進めるため、試験に不合格となっても働ける新資格が必要と判断した。

 今国会に提出された「社会福祉士・介護福祉士法改正法案」に、介護福祉士の資格を取得するには国家試験合格を要件とする一方、「准」資格の創設を盛り込んだ。2012年度から実施を目指す。

 介護福祉士は現在、3年以上の実務経験を積んだ後に国家試験に合格するか、専門学校で1650時間の養成課程を終えるなどの方法で資格が取得できる。しかし、厚労省は認知症ケアや高齢者の権利擁護など、より専門性の高い人材を確保する必要があるとして、国家試験合格を要件とする法改正を決めた。

 准資格は、不合格者の救済措置的な位置付けだが、昨年12月に厚労省福祉部会がまとめた意見書には盛り込まれておらず、法案提出に向けて急きょ付け加えられた。厚労省は当面の経過措置としている。

 ただ、将来的に介護職を国家資格の介護福祉士に統一するとした、当初の同省の方針から外れた措置となる。

准介護福祉士新設の議論が急に現実味を帯びてきました。
要は、介護福祉士国家試験に合格できなかった人のことで、
じゃあ、それを資格と呼ぶのはいったいどうなんでしょう。。。

また、養成機関で養成課程を修了した人は国家試験に落ちても准介護福祉士として介護業務に従事できるのに、
それまで実際に介護業務に従事してきた実務経験者は介護福祉士の国家試験に落ちても准介護福祉士にすらなれないというのは、どうも腑に落ちない気がします。

ただ、もっと重要なポイントは、
社会福祉士・介護福祉士法改正法案の実施を2012年をめどにしているということです。
新しい介護福祉士制度が実際にスタートします。
介護福祉士が介護業務の業務独占資格となり、
ホームヘルパーの資格は事実上効力を持たなくなる、という制度ですが、
2012年を境に、いきなりホームヘルパー二級では介護業務ができなくなります、
ではなく、おそらく段階的に制度を切り替えていくのではないかと思うのですが、
その後は、介護従事者がいないためにサービスを受けることのできない介護サービス難民の利用者が
たくさん生まれるかもしれません。

言いたいことはいくらでもあるのですが、
あまりに無計画すぎて憤りを通り越してうんざりしているというのが正直な感想です。

2007年03月22日

准介護福祉士誕生の不可思議。

准介護福祉士 創設へ 養成施設卒業者に配慮 厚労省

 背景に人材不足問題など 改正法案、今国会にも

 今国会に提出予定の社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案に、養成施設卒業者で介護福祉士でない人を准介護福祉士とする規定が盛り込まれることがこのほど分かった。養成施設卒業者にも国家試験を課すことが制度改正の目玉だったが、不合格の場合でも准介護福祉士として介護の仕事ができるようにする配慮措置が急浮上。質の向上を目指しつつも、人材不足などの現状を踏まえ、養成施設からの人材輩出を減らせないというジレンマを色濃く映している。

介護福祉士が介護の基礎資格となることについては、以前からも何度も紹介している通りです。
介護職員の質を高めるという目的で、介護福祉士になるためのハードルも高く設定し、
従来よりも介護福祉士課程のカリキュラムが大幅に増え、実務経験者も研修を受けることになるなど、
介護福祉士という国家資格は、介護業務の業務独占資格へ向けて大きく変わろうとしていました・・・。

・・・が、突然の准介護福祉士

なんだ。介護福祉士にならなくても、介護職員基礎研修を受けなくても、介護業務ができるんじゃないか、と。
介護福祉士養成施設を卒業した人にも国家試験を受けさせて、そこでハードルを設けて高い質を確保するはずだったんじゃないのか?
准介護福祉士でも同じ業務ができるのであれば、准介護福祉士と介護福祉士の間に明確な線引きや待遇面での格差をどうやってつけていくの?

介護の現場は離職率が高く、人材がどんどん少なくなってきて、
介護福祉士養成校でも定員割れが続いていて、
フィリピン人も期待はできないようで、
さらに資格を国家資格に一本化してハードルを高く設定する。

こんな状況で、人材不足だから准介護福祉士を作ってみた、じゃなくて、
もっと根本的に考え直してほしいんだけど。。。
誰がこの社会の介護の現場を支えるの?

「准介護福祉士」?:衆議院議員あべ俊子ブログ

准介護福祉士?:チョロまてぃ学園〜導かれた福祉の世界〜

ロシアの介護施設の火災で63人が死亡。対岸の火事?

【ロシア】介護施設で火災、63人死亡

ロシア南西部クラスノダール地方の老人ホームで20日未明に火災が発生、33人が救出されたものの、女性看護師1人を含む63人が死亡した。

エイスク(Eisk)近郊にある介護施設で午前1時10分ごろ(現地時間)、火の手が上がった。建物内には約100人がいたとみられ、多くが就寝中だった。

原因は現在のところ分っていない。最寄りの消防署まで50キロと遠く、出火から1時間以上たって消防車が到着したことも被害を大きくしている。

施設内に100人近くいた人のうちの63人が死亡。
おそらく、女性看護師1名以外はすべて入居者の方だと思われますが、
夜間だったこともあり、職員の手も薄いわけで、
災害弱者である入所者のほとんどが犠牲になったという形になります。

これは、対岸の火事、ではなく、日本の介護施設にこういった事態がおこっても不思議ではありません。
スプリンクラーなどの設備で被害は食い止められるかもしれませんが、
消防署が遠い=市街地と離れている、夜勤時に職員の数が少ない、といった条件は
日本の介護施設となんら変わりありません。

まだまだ空気も乾燥する季節です、防災意識の高さが求められますね。

2007年03月21日

介護保険料の見直し、「緩やか」な「段階」に分けて「厳しく」徴収します。

介護保険料 「緩やかに上昇」検討 65歳以上「段階的」見直し

 厚生労働省は19日、65歳以上の介護保険料について、所得区分によって段階的に上がる設定方式を見直す方針を決めた。

 所得が少し増えただけで保険料負担が急激に重くなるのを避けるのが狙いで、所得に比例して緩やかに上がる方式への切り替えを検討する。同日に発足した有識者による検討会で来年にも見直し案をまとめ、早ければ2009年度の導入を目指す。

 65歳以上の保険料は現在、市町村民税の課税状況などによって、6段階の標準モデルが設定されている。本人の市町村民税が非課税だが、世帯に課税者がいる場合に基準額(全国平均月額4090円)を徴収。生活保護受給者は基準額の半額、所得区分が1段階上がると25%増しなどとしている。

 ところが、基準額自体が介護保険制度発足当初(2000年度)の2911円に比べて大幅に上昇。さらに、老年者控除などが廃止されたのに伴い、収入は同じでも控除後の所得が増え、新たに1段階上の保険料を支払う高齢者が続出している。このため、急激な負担増に対し、不満の声が高まっていた。

言葉って不思議なもので、「緩やかに」なんていわれると、
介護保険料の徴収額の負担が少なくなるのでは、なんて思ってしまいがちですが。
実際は、細かく段階を分けて、取れるところから取れるぶんだけ根こそぎ取っていこうと、いうことではないでしょうか。
なので、別に保険料自体が緩やかになるわけでも何でもないわけです。

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