平成24年度介護報酬改定の概要 訪問介護

1月25日、第88回社会保障審議会介護給付費分科会か開催され、平成24年度介護報酬改定についての基本的な考え方と報酬改定について諮問が行われた。
以下、訪問介護についての改定内容を示す。

【平成24年度介護報酬改定の概要 訪問介護】

生活援助の時間区分について、サービスの提供実態を踏まえるとともに、限られた人材の効果的活用を図り、より多くの利用者に対し、適切なアセスメントとケアマネジメントに基づき、そのニーズに応じたサービスを効率的に提供する観点から時間区分の見直しを行う。

さて、訪問介護ですが、
以前から議論されていたように、
「限られた人材の効果的活用」だの「効率的に提供する」といった名目のもと、
時間区分が45分を基準に変更されました。

現行
●30分以上60分未満 229単位/回
●60分以上 291単位/回

改定後
●20分以上45分未満 190単位/回
●45分以上 235単位/回

ちょっとわかりにくいですが、
現行60分未満で入っているサービスをそのまま継続するとなると、
235単位となるので、報酬アップになります。
これを45分未満で算定すると大幅な報酬ダウンになります。
当然、サービス内容の見直しが必要になるわけですが、
45分以上で算定する場合は、自己負担も増えるわけですから、
時間を延ばしてほしいという要望も上がってくるかもしれません。
逆に生活援助の長時間サービスは報酬が下げられていくので、
ヘルパーの稼働時間を確保するために提供時間を延ばすか、
効率化を図るかという選択が求められます。

さらに、身体介護の20分未満という時間区分が新設されました。
これは深夜や早朝・夜間の訪問介護での短時間訪問を想定したものになりそうですが、
夜間もやっている事業所としては結構きびしいですね。
新設サービスの24時間定期巡回随時対応サービスに移行させたい魂胆が見え隠れします。

さらに、これ。

2.2級訪問介護員のサービス提供責任者配置減算
サービス提供責任者の質の向上を図る観点から、サービス提供責任者の任用要件のうち「2級課程の研修を修了した者であって、3年以上介護等の業務に従事した者」をサービス提供責任者として配置している事業所に対する評価を適正化する。
●サービス提供責任者配置減算(新規) → 所定単位数に90/100を乗じた単位数で算定

サービス提供責任者がヘルパー2級だと、それだけで90%に減算されてしまうのです。
介護福祉士がやっているところが多いと思いますが、
サービス提供責任者がそうでないところはきっと青ざめているところでしょう。

訪問介護についてもかなり厳しいなという印象を持っています。
月額の予防訪問介護も単価を切り下げていますので、
生活援助への報酬はこれからも下げ続けていくことが予想されます。

12年度の介護報酬改定を答申- 社保審介護給付費分科会

 小宮山洋子厚生労働相は25日、介護職員処遇改善交付金に代わる加算の創設などを盛り込んだ2012年度の介護報酬改定案を社会保障審議会(社保審)に諮問した。社保審介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)はこの日の会合で同案を了承し、小宮山厚労相に答申。12年度からの新たな介護報酬や各種基準が決まった。3月上旬にも告示される。

 答申では、昨年末に決まった1.2%の改定率を踏まえ、サービスごとの基本報酬や加算の算定要件、人員・設備・運営の各基準などを明記。また、年度末で終了する介護職員処遇改善交付金に代わり、14年度末までの「介護職員処遇改善加算」を創設することや、介護報酬の地域区分を国家公務員の地域手当に応じた7区分に見直すことなどを盛り込んでいる。

正直な印象、どこがプラス改定になっているのか理解に苦しみます。

まず、一番注目されているのが通所介護ですが、
現行では時間の区分として、6-8時間を採用している事業所が多いと思いますが、
改正後は、5-7時間と7-9時間に分けられます。
現行では6-8時間で算定するために6時間10分を利用時間としているところが多いので、
このままいくと、5-7時間での算定になり、大幅マイナスになります。
じゃあ、利用時間を延長するのかという議論がされているようですが、
これも利用者を置いてけぼりにした議論ですよね。
確かに、長時間利用や時間延長のニーズがあるとしても、
それがすべての方にあてはまるものではないわけですし、
7時間以上というのが長すぎると感じる利用者も多いと思います。
特に独居であったり、高齢者世帯であったりで、
デイサービスからもどって夕食の支度なんてことができなくなったり、
安否確認を兼ねた配食サービスの配達の時間に戻ってこれなかったり、
利用がしにくくなることは間違いないでしょう。

これ以外の介護報酬の改定についてはまた改めて掲載したいと思います。

介護保険の改正と報酬改定のニュースばかりが目立ちますが、
実は同時に障害者自立支援法も改正されます。


障害者自立支援法等の改正法の一部が施行されます:厚生労働省

そういえば、民主党のマニフェストでは自立支援法は廃止にするはずだったわけですが、
マニフェストは過去のものと、完全に開き直ったかのような民主党。

その中で、注目すべき点をいくつか紹介します。

まず、応能負担の原則が明文化されたこと。
それと、グループホームの家賃助成が設けられたこと。
これは地域生活を送るために重要なことだと思います。

そして、相談事業の強化。
「基幹相談支援センター」という相談業務を行う事業所が設けられます。
(基幹型の)在宅介護支援センターというと、なんとなくイメージできる人が多いと思いますが、
そんなモデルのようです。
サービス支給のプロセスも、
介護保険でいうケアマネジメントの色を濃くしているように思います。
相談援助職の質や技術というのも問われる部分が多くなりそうですね。

介護保険との一体化を目指した総合福祉法の構想がありましたが、
障害者自立支援法を廃止するための過程の一つとしての法改正なのか、
それとも、障害者自立支援法を延命させるための法改正なのか。

メディア等への露出も少なく、注目度も低いようですが、
しっかり情報をチェックしていきましょう。

被災地で単独型訪問リハ事業所の開設可能に

 厚生労働省はこのほど、介護保険の訪問リハビリテーション事業所の開設主体について、東日本大震災の被災地に限り、医療機関や介護老人保健施設(老健)に限定せず、単独型も認める省令を施行した。東日本大震災復興特別区域法による特例措置で、被災地で医療・介護資源を効率的に活用するのが狙い。

 被災地で単独型訪問リハビリ事業所を開設するためには、病院や診療所、老健と密接に連携した上で、適切なサービスを提供するために十分な数の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士を確保する必要がある。これ以外の設備基準や運営基準については、通常の訪問リハビリ事業所の基準が適用される。

 対象になるのは、被災した11道県の222市町村。各道県が作成した復興推進計画を内閣総理大臣が認めれば、その内容に応じて特例措置が適用される。

被災により生活環境の悪化やライフスタイルの変化などを余儀なくされ、
被災地の高齢者の身体機能低下は大きな問題となっていくでしょう。
今回、被災地限定で、
単独型で訪問リハビリ事業所が開設できることになったということで、
病院や老健のように母体を持たなくても事業所が開設できる
いわゆる「訪問リハビリステーション」が特例として認められたということになります。
訪問看護ステーションからのリハビリ専門職派遣は行われてきたものの、
管理者が看護師でなければならないなどの制限もあり、
看護師の役割の方が重視されてきました。

今回の特例が、222市町村とかなり広い範囲で適用されるので、
これが全国に広がる可能性もあります。

訪問看護の一人事業所開設や今回の単独型訪問リハビリなど、
柔軟なサービスが被災地だけでなく、どこでも使えるようになってほしいですね。

介護保険改正で「特殊尿器」は購入からレンタルへ――対象種目の追加について

平成24年度改正介護保険では、福祉用具・住宅改修の対象種目に新たに追加がある。
これは9月8日に開催された第6回介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会の席上、保険給付の対象とすべきと結論づけられたもので、正式な発効は24年3月下旬となり、4月1日より施行される。

今回、取り扱いに注意を要するのは、これまで【購入】対処製品だった「特殊尿器」が【貸与】となったこと。
「特殊尿器」とは、尿と便が自動的に吸引でき洗浄機能を有する「自動排泄処理装置」のことで、尿専用のもの、便専用のものなどがある。今回は購入対象だったこれまでと同様、主に便を吸引するものとする。
介護者の負担軽減に有用であるにもかかわらず、非常に高額だったため普及が進まなかったが、レンタル対象製品となったことで、中重度の利用者への貸与が促進されるものとみられる。しかし一方で、安易に寝たきりを助長することがないよう、基本的には要介護4、5の中重度の利用者を対象とし、それ以外は医師の意見書などを必要とするとした。

これまで、介護保険では購入対象だった特殊尿器がレンタル対象になったことで、
利用者が拡大するとみられています。
尿器をレンタルで使いまわすの?と心配をされる方もいるかもしれないので、
補足をしておくと、
今回対象になったのは特殊尿器で、一般の尿器とは違い、
自動で吸引を行うタイプのものです。
商品名ではスカットクリーンとかが出回っているかな。

直接尿や弁を受けるレシーバーの部分は購入品で、
吸引を行う機会が今回レンタル対象品となりました。
リフトの機械がレンタル品で吊り具が購入品になるのと同じで、
衛生面などで配慮が特に必要なものについては購入対象としています。

レンタルで利用できれば、導入するのにもハードルが低くなりますね。
利用される方がいなくなった後も返却できます。
長期間利用された場合にはレンタルよりも購入の方が割がいい場合もあるかと思いますが、
そういったケースはごく少数になるんじゃないでしょうか。

利用が拡大ことで、より商品開発が進み、介護者の負担が軽減されるといいですね。

年間重大ニュースとかって、普通は年末にやるもんでしょうけれど。

認定介護福祉士誕生へ。取得のメリットはどこにある?

審査会を通さず勝手に要介護認定。要介護認定システムへの信頼は?

東北地方太平洋沖地震、高齢者施設の悲鳴。

震災に伴う介護保険上の取り扱いについて

東京都、お泊りデイサービスの独自基準案を公表。

介護サービス情報公表制度が事業所のサービスの質を担保している?

介護老人保健施設サンパレス桃花で無理心中を狙った火災発生?

また出た窃盗ヘルパー。ホームヘルパーの質の問題。

改正介護保険法が成立。2012年に向けて、いまできること。

介護福祉士候補者受け入れ、インドネシア、フィリピンに続き、ベトナムからも。

老健で職員が入所者に熱湯シャワー5分間。「暴れたので押さえ付けた」

通所利用者に劇薬を飲ませ意識障害に。


介護職員が入院中患者を殴る姿がビデオに。


本当にできるの?定期巡回・随時対応サービス。

介護経営実態調査、居宅介護支援以外の全サービス黒字化!

飴玉一粒1000万円。飴玉誤嚥の通所施設の過失を認定。

愛知県の医療法人豊岡会で過去最大、25億円の不正受給。

ケアマネ試験合格率、いよいよ15%時代へ。

介護報酬は1.2%のプラス改定。本当にプラス?


震災や改正介護保険法の制定のニュースなどが多かったと思いますが、
残念なことに信じられないような虐待や不正のニュースも目立ちました。

2012年は新シーズンに突入する介護保険。
プラス改定とは言いながらも、加算重視の方向性は変わらないでしょうし、
勝ち組・負け組の格差は大きく広がることが予想されます。

しっかり情報のアンテナを広げていきましょう。

最近のコメント

閉じる