ヘルパーは指名制に?指名料制度導入で訪問介護が迎える混乱を予想した結果・・・


東京都庁

東京都、ヘルパーの指名料を提案 忙しい時間帯の上乗せ料も 特区での解禁を要請

東京都の小池百合子知事は10日、いわゆる「混合介護」を国家戦略特区のスキームを使って展開していく構想について、2018年度から豊島区でモデル事業を始めたいと政府に伝えた。都内で開かれた「特区区域会議」に出席し、ホームヘルパーの指名料を導入するなどの具体的な中身を披露。低所得者が困らないようにする仕組みも整備すると説明し、早期に実施を認めて欲しいと要請した。内閣府や厚生労働省などが対応を協議している。
 
 
東京都がこの日に提案したモデル事業は、
 
(1)介護保険サービスと保険外サービスの同時・一体的な提供
 
(2)介護保険サービスに付加価値をつけた部分への料金の設定
 
の2種類。(1)では、訪問介護の際に家族のための調理や洗濯などをセットで行うことをあげた。(2)では、重度化の予防に役立つ資格や技術を持っていたり、高いコミュニケーションスキルを備えていたりするヘルパーを、500円から3000円の上乗せで指名できるようにする。忙しい時間帯の料金を高くし、そうでない時間帯を安くすることも試す。現行の制度ではどれも認められていない。介護職員の処遇改善や多様なニーズへの対応、家族の負担軽減・不安の解消といったメリットを生み出したいという。
 
 
小池知事は会議後、「今の制度は非常に融通がききにくい面がある。本人と家族が本当に安心できる介護の方法はひとつではない。いろいろなバリエーションがある」と指摘。「今後の急速な高齢化に備えて、新しいシステム、より柔軟性のあるシステムを作っていくことが、多くの人の将来への不安を取り除くことにつながるのではないか」と語った。加えて、利用者の視点に立って混合介護を「選択的介護」と呼ぶ意向も示した。
 
会議に参加した豊島区の高野之夫区長は記者団に対し、「介護職員の処遇改善や介護離職は大きな課題。制度の持続性も確保しなければいけないなかで、新たな活路を見出すことが必要ではないか」と持論を展開。「保険者である自治体として全国初のチャレンジ。特区の認定を受けられれば、多くの区民や事業者などから広く意見を伺いつつ新しい仕組みを作り、豊島区モデルを全国に発信していきたい」と意欲をみせた。
 
2018年度からのモデル事業では、規制の緩和に伴う副作用の検証や対策の立案にも取り組む。東京都は今回、
 
・ 利用者の自由な選択と自己決定を担保する利用者保護の仕組み
 
・ 上乗せ料金が介護職員の処遇改善に確実につながる仕組み
 
・ 上乗せ料金の負担が難しい低所得者が困らない仕組み
 
を設ける方針を表明。取材に応じた東京特区推進共同事務局の鈴木亘事務局長(学習院大学経済学部教授)は、「こうした仕組みをどのように設計すれば、問題を解消してより良い制度ができるのか。それがモデル事業の最大のポイントになる」と話した。

東京都がホームヘルパーの指名制を検討していることを発表しました。
利用者は500円~3000円の指名料を支払って、希望するヘルパーに訪問をしてもらうという枠組みを検討しているということですが、
介護保険という保険給付のサービスにこれがなじむのかというと正直疑問があります。
ただでさえ人材不足が深刻化しているのが訪問介護の現場です。
指名料を払う利用者は、ケアプランに位置付けられた介護保険サービスを提供する以上の見返りを要求するようになるでしょう。

どんなヘルパーが指名料を払ってでも来てほしいと、求められるのでしょうか。
予定の時間よりも長くおしゃべりに付き合ってくれる、
窓ふきやペットの世話、家族の分の料理など介護保険で禁止されているサービスをやってくれる、
若くて愛嬌がある、
これらは本当に介護保険に位置付けられた訪問介護のヘルパーに求められるスキルなのでしょうか。
東京都はデリバリーヘルスのような風俗と同じような視点で訪問介護を見ているのでしょうか。

ホームヘルパーは介護の専門職としての評価もされないまま、
現場は疲弊し、介護職員のキャリア形成にも逆効果であることは間違いありません。

もしこれらのサービスを位置づけるのであれば、混合介護云々というより、すべて介護保険外に位置づけるしかないでしょう。
グレースケア機構など介護保険外で指名制ヘルパーをすでに行っているところはあります。
完全に保険外で行うサービスであれば問題はないのです。

これ、なし崩し的に生活援助などの訪問介護サービスを全額保険適用外に持っていこうとする方向性ですよね。
訪問介護事業所は危機感をもってこの案を見た方がいいと思います。

15. 2月 2017 by admin
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介護保険改正案が閣議決定!国会提出へ。法案内容に怒りの声が続出、そのわけは・・・


高所得者は3割負担に=介護保険法改正案を閣議決定

 政府は7日、介護保険制度の見直し内容を盛り込んだ介護保険法改正案を閣議決定した。2018年8月から現役並みに所得が高い高齢者について、介護サービス利用時の自己負担割合を現在の2割から3割に上げることが柱。対象は、年金収入のみなら年344万円以上の収入がある単身者ら約12万人で、サービス利用者の3%に当たる。
 介護保険の自己負担は原則1割だが、15年8月から、年金収入のみの場合で年収280万円以上の単身者らを対象に2割に引き上げたばかり。急速な高齢化が進む中、制度維持のため再び負担増を求める。
 40~64歳の現役世代が払う保険料(労使折半)の新たな計算方法「総報酬割」の導入も規定。17年8月~18年度に保険料の半分、19年度に4分の3、20年度に全額に適用する。全額適用した場合の保険料負担は、大企業社員ら約1300万人は増える一方、中小企業社員ら約1700万人は減り、収入に連動した負担となる。
 長期療養の高齢者らが入院し、17年度末に廃止する介護保険適用の療養病床に代わり、新たに「介護医療院」を設ける。悪質な有料老人ホームへの対策も強化。改善指導に従わない場合、自治体が事業停止命令を出すことができるようにする。

さて、介護保険法改正案が閣議決定しました。
正確には「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」なのですが、
具体的な内容は強化につながるのかと疑問でしかないです。

その中で、最も注目を集めているのが、サービス利用に伴う自己負担についてです。
所得の高い利用者の利用者負担は3割に引き上げられます
これまで原則1割だった自己負担割合は平成26年に所得の高い層だけ2割となり、
さらに今度は3割負担の層ができるということで、
これにはやはり反発も大きいようです。
2割負担になったことについての検証もままならない状況です。

3割負担になるのは、これまで2割負担の利用者のうち、
年金収入等が340万円以上の方が対象になります。
1割負担が利用者数全体の90%、
2割負担が利用者数全体の7%、
3割負担が利用者数全体の3%という割合になるとみられています。
つまり、2割負担の方のうちの3人のうち一人は3割負担になると考えていいということです。
下の図がわかりやすく、参考になるかと思います。

自己負担割合の利用者比率

その説明を誰がするかです。
2割負担の時にも、結局はケアマネに丸投げをすると。
しかも負担割合証が届くのもギリギリになってからです。
高額の負担をすることになる利用者だけでなく、
説明責任を負わされたケアマネ、
そしてそれを回収しなければいけないサービス事業者からも当然不満の声は噴出しています。
以前から3割負担を目指す方向性は各所で耳にしていましたが
2割負担を導入したばかりでここまで急ピッチで進むとは予想をしていなかったという関係者も多かったようです。

今回の改正案のポイントはすでにPDFデータで配信されていますので、ご確認ください。

他のポイントについては追ってまた紹介していきたいと思います。

11. 2月 2017 by admin
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介護療養病床は介護医療院へ転換!病院でもなく、老人ホームでもない、新名称の意味。


点滴を交換する看護師

介護療養病床は「介護医療院」へ 転換の経過期間は6年間 厚労省、自民部会で説明

厚生労働省は19日、通常国会へ提出する9つの法案の概要を自民党の厚労部会で説明した。

このうち介護保険法の改正案には、来年度末をもって廃止する介護療養病床の代わりに新設する施設の名称を、「介護医療院(仮称)」とする考えが盛り込まれている。転換の準備のために設ける経過期間は、2018年度から2023年度末までの6年間とされた。法案は2月上旬に出す予定。出席した議員から異論は出なかった。

介護療養病床の再編は、いわゆる「社会的入院」を解消して医療費の抑制につなげることが狙い。厚労省は昨年末、看取りを含めた医療サービスも受けられて「生活の場」となる新たな施設へ転換させ、重度の高齢者などの受け皿とすることに決めていた。具体的な基準や報酬は、来年度の介護報酬改定に向けたプロセスで設定する方針。

医療的ケアが必要で、在宅や施設に受け皿がないいわゆる「社会的入院」の問題を担ってきた介護療養病床ですが、
行政側は療養病床廃止の方向で老健への転換などを促してきたのですが、
平成30年の廃止予定にしていながらも、移行はなかなか進まず、平成26年になって方針転換。
「医療と介護の両方のサービスを必要とする高齢者が増加している」ことから、これまでの方針を一転、この機能を存続を決定したという経緯があります。

そもそも、介護保険のスタート自体が社会的入院という問題の解決を目指していたわけですが、
治療ができない状態でも医療ケアが必要で、在宅や特養で受け入れることが出来ない状況においては、
このような社会的入院のための受け皿は必要だという事実にようやくたどり着いたという印象です。

ただ、その名称。
介護医療院」。
そもそも、介護なのか医療なのか。
病院ではないし、老人ホームでもない。
ぱっと見、接骨院などはよく治療院といった名称を使っていることも多く、
誤解や混乱を招くことは多そうです。

2月7日に介護保険改正案が閣議決定し、
結局この名称で押し通すことになったようです。

これまでの○○病院といった病院の看板はそのまま使用していいとされていますが、
介護医療院は、あくまで「病院」ではないという厚生労働省側のメッセージが色濃く出ているような印象に感じます。
経過措置は6年ということで、
転換後の報酬改定で大幅な報酬削減が待ち構えていると危惧する声も多くなっています。

11. 2月 2017 by admin
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介護福祉士養成校、入学定員5割を切る大ピンチ。


介護福祉士養成ピンチ、大学・専門学校で入学定員5割切る…重労働で低賃金影響

介護福祉士養成ピンチ、大学・専門学校で入学定員5割切る…重労働で低賃金影響画像の拡大

 介護職場で中核的な役割を担う「介護福祉士」を養成する全国の大学や専門学校などで2016年度、定員に対する入学者の割合が約46%だったことがわかった。

 定員割れは、データのある06年度以降11年連続で、50%を割り込んだのは2度目。定員枠自体が減少傾向にあるなかでの入学者割合の低下には、重労働の割に賃金が低い処遇が影響しているとみられる。

 調査は公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」(東京)が毎年度、厚生労働相が指定する全ての介護福祉士養成施設に実施している。16年度の定員枠が約1万6700人(377校)だったのに対し、入学者数は06年度以降最低の約7700人だった。

 定員数や入学者数は減少傾向が続いている。06年度は定員が約2万6800人(409校)、入学者数が約1万9200人だった。これと比べ、16年度は定員で約1万100人、入学者で約1万1500人少ない。

 過去最も定員割れが激しかったのは08年度で、大手事業者が全国規模の不正問題を起こし、業界全体が敬遠されたとみられる。50%を割ったのはそれ以来だ。

 厚生労働省の調査によると、賞与などを含めた介護職の給与は平均月約26万円。全産業比で約10万円低い。さらに、介護施設の夜勤に関する日本医療労働組合連合会の調査(2015年)では、夜勤をする職員の勤務時間が16時間以上だった施設は、回答した143施設のうち80施設だった。

 こうした処遇に加え、景気が回復傾向だったことも影響したようだ。介護業界の人気は「景気と反比例する」と言われ、経済が好転すると待遇の良い他業種に人材を奪われがちになる。

 東京都内のある養成校は開校以来、40人の定員をほぼ満たす入学者がいたが、16年度は24人に急減。担当者は「施設職員による入所者への虐待も後を絶たない。『ストレスの多い職場』というイメージもあり、(高校などが)生徒を送り出してくれない」と明かす。

 厚労省の推計によると、団塊の世代全てが75歳以上になる25年には、約38万人の介護職が不足するという。同省は、今年4月から介護職の給与を平均1万円増やすほか、介護福祉士を目指す学生向けの修学資金貸付制度を15年度補正予算で拡充。利用者には授業料などとして年80万円を2年分貸し、介護職として5年働くと返済を免除している。

 同省の担当者は「勤続年数で給与が上がる仕組みを業界全体に根付かせるなど、現状を地道に打開していくしかない」と話している。

          ◇

【介護福祉士】  高齢者らの介護を行う国家資格。養成校で1850時間の教育や実習を受けて卒業するか、現場で3年以上働き、研修を受けて試験に合格すると取得できる。資格取得者は、全国で約139万人(2015年9月末現在)。うち、養成校出身者は約32万人と約2割を占める。

処遇改善で魅力高めて

 介護福祉士の養成校は主に高卒者が入学しており、定員割れは、若者が介護の仕事に抱くイメージを端的に表している。

 人気がない理由の一つは、資格が魅力的な収入に結びつかないからだ。公益財団法人「介護労働安定センター」の2015年度調査によると、介護福祉士の平均月収は介護職全体とほぼ同じという。専門学校卒業までの2年間で学費が200万円前後かかることを踏まえると、志望者が増えないのもうなずける。

 給与面ばかりではない。リクルートキャリアが学生と社会人に行った調査(2015年)では、「介護は体力的にきつい」(61%)、「精神的にきつい」(54%)など否定的な見方が、「社会的意義が大きい」(39%)、「今後成長していく」(31%)など肯定的な見方を大きく上回っている。

 養成校に入らず、現場経験を積んで試験に合格する人は毎年9万人前後いて、介護福祉士の登録者数は増えている。ただ、「幅広い専門知識を持つ養成校出身者が減れば、介護の質に直結する」(厚生労働省の担当者)と指摘されるように、養成校出身者は現場の主力だ。処遇の改善を含め、介護が若者に魅力ある仕事となるよう、国や業界は知恵を絞ってほしい。(社会保障部 板垣茂良)

さすがにこれは深刻ですよね。
景気の動向に左右されやすい介護の職場ですので、現在の好景気を受けて就職希望者が減っているというのは確かに間違いありません。
不況に強い介護の職場、といえるかというと、これに関してはそうはいかないと思われます。
特に、四年制大学で介護を勉強して就職をしたとしても、その価値を十分に享受でできる職場というのは限られています。
旧態依然とした介護が横行した職場に愕然とし、介護の道をあきらめる方も多くいます。
そんなこともあり、介護系学部の閉鎖や介護専門学校の廃校・閉校も耳にすることが多くなりました。

また、介護福祉士養成校の志願者数だけでなく、介護福祉士資格の受験者数も減っています。
介護人材が不足している状況の中、介護福祉士受験のハードルを高くし、介護職員実務者研修などを課して
質の向上の名目で費用負担を強いたことも影響していると思います。

処遇改善加算をいくらつけてその場しのぎをしても、付け焼刃にしかすぎません。
業界全体で深刻な問題として取り組んでいかなければいけないでしょう。

04. 2月 2017 by admin
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2016年、介護福祉重大ニュースのまとめ。


いろいろあった2016年の介護業界、印象深いニュースも多かったのですが、
今一度、ブログの記事から振り返ってみましょう。

1月
広島県福山市グループホームかざぐるま、入所者に何度も「四の字固め」。

2月
特別養護老人ホームあさひ苑で介護職が施設長の左胸を包丁で刺す。

EPA介護福祉士、訪問介護を解禁。外国人介護福祉士が自宅を訪問するということ。

3月
逆転判決。認知症男性JR事故死、監督義務について、家族の責任なしと判断。その理由は・・・

4月
熊本地震、被災された障害者・高齢者の安否は。

5月
日本ケアマネ協会、居宅介護支援費の利用者負担導入反対の署名運動開始。

モーニング娘’16鈴木香音、介護福祉士を目指すしてモーニング娘を卒業!

6月
要介護認定の簡素化・効率化へ。コピペの主治医意見書に報酬を支払う価値はあるのか

介護ロボット導入施設の介護報酬に加算。18年度介護報酬の目玉になるか?

7月
津久井やまゆり園で起こった深夜の惨劇。19人死亡、元職員の男性植松聖を逮捕。

9月
入居者9名死亡、岩手県岩泉町グループホーム楽ん楽んの被害から何を学ぶべきか。

悔しくないのか、ケアマネ?ケアプラン自己負担は本当にケアマネジメントの公平・中立性のために必要なのか?

10月
不正だらけの腐敗した介護保険制度が生まれる未来しか想像ができない財務省提言。業界団体が即刻反論すべきその内容とは

11月
高齢者ドライバーの事故続発。悲劇を繰り返さないために

12月
自己負担3割は所得上位3%程度のおよそ12万人を想定。利用者への説明責任は・・・

いろいろなニュースがありましたが、やはり印象に残っているのは相模原市の津久井やまゆり園での連続殺傷事件ではないでしょうか。
このような悲劇が二度と繰り返されないよう、この事件を
ただの一つの犯罪としてみるのではなく、施設で暮らす人たちの生命を、
介護職・福祉職としてどう守っていけばいいのか、
社会は何をすべきなのかを問いかけられている事件ともいえます。

また、続発する高齢者ドライバーの事故や、昨年の有料老人ホームアミーユでの殺人事件の続報なども含め、
メディアの関心を集めるニュースも多かったように思います。

来年は介護保険改正についても、より具体的な内容として提示されてきます。
より関心をもって情報収集を行っていくことも求められます。

来年が、いい一年であることを願います。

31. 12月 2016 by admin
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自己負担3割は所得上位3%程度のおよそ12万人を想定。利用者への説明責任は・・・


請求書を見て青ざめる

介護保険制度改革 原案 自己負担増は所得上位の約3%

厚生労働省は、来年の通常国会に提出する介護保険制度改革の関連法案の原案をまとめ、65歳以上で介護サービスを受けている人のうち、再来年8月に自己負担割合が2割から3割に引き上げられて負担が増えるのは、およそ3%の所得上位者としています。

政府は、65歳以上で介護サービスを受けている人のうち、一定の所得以上の人の自己負担割合を再来年(平成30年)8月に2割から3割に引き上げる一方、40歳から64歳の人が支払う介護保険料について、来年8月から収入が高くなるに連れて負担額も増える「総報酬割」に段階的に切り替える方針です。

これについて、厚生労働省がまとめた介護保険制度改革の関連法案の原案では、65歳以上で介護サービスの自己負担割合が3割に引き上げられて負担が増えるのは、サービスを受けている人の3%程度に当たるおよそ12万人の所得上位者としています。

また、原案には平成29年度末までに廃止する介護療養病床は、6年間の経過措置を設けたうえで3つの新たなタイプの施設に転換していくことや、高齢者と障害者が同じ事業所でデイサービスなどの共通のサービスを受けられるようにすることなどが盛り込まれています。

厚生労働省は、この原案を基に法案化作業を進め、来年の通常国会に介護保険制度改革の関連法案を提出する方針です。

今回の介護保険制度改正のポイントの一つが自己負担3割の導入です。
原案では、サービスを受けている人のうち、およそ3%の12万人の所得上位者が自己負担3割になるとみられています。
地域によっても違いはあるかと思いますが、例えばケアマネひとりが担当する利用者の標準件数は35件なので、
およそケアマネひとり担当利用者あたり、1人くらいは3割負担になる利用者がいるだろうと考えるとイメージしやすいでしょうか。
都市部の利用者などでは当然割合は多くなると思いますが。

って、2割負担が導入されたのが昨年の8月です。
その一部を3割に引き上げるにしてもそれって性急すぎるんじゃないかと。
きちんと2割負担導入について検証できているのかということについては疑問が残ります。

8月に行われた第61回社会保障審議会介護保険部会資料にそれについての記載資料があります。
審議会資料 2割負担の影響について

制度施行後の実績をみると、直近のデータ(平成28年2月サービス分)では、
2割負担に該当するのは、在宅サービス利用者のうちの9.7%、特別養護老人ホーム入所者のうちの4.1%、介護老人保健施設入所者のうちの6.2%となっている。
また、サービス毎の受給者数をみると、平成27年8月の施行前後において、対前年同月比の傾向に顕著な差は見られない

というものですが、これまで1割負担で利用していたサービスが3割になることに
納得がいかない利用者は多いでしょうし、その説明責任をケアマネや事業者に負わせるというのは明らかに乱暴としか言いようがありません。

前回の記事でも記載しておりましたが、その方向性で進んでいるという状況ではありましたので、
3割負担になる可能性がある方には制度施行前からあらかじめ丁寧な説明をしていくことが求められます。

30. 12月 2016 by admin
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2018年8月から、3割負担の介護保険。社会保障制度としての信頼性はどこへいく


自己負担三割となる高所得者

介護保険3割負担、18年8月から 現役並み所得高齢者

 現役世代並みの所得がある高齢者が介護保険サービスを利用した場合、自己負担の割合を現行の2割から3割に引き上げる時期について、厚生労働省は2018年8月からとする方針を固めた。来年の通常国会で関連法の改正をめざす。

 対象は年金収入だけで年収383万円以上の単身者など、現役世代並みの所得がある高齢者。利用者のうち数%とみられる。

 介護保険の自己負担は原則1割だが、単身で年金収入だけの場合で年収280万円以上といった高齢者は昨年8月から2割に引き上げられている。今回はそれに続く負担増となる。

 毎月のサービス利用料の自己負担上限額は、17年8月から一部が引き上げられる。課税所得が145万円未満で市区町村民税が課税されている人がいる世帯の上限額は、月3万7200円から4万4400円になる。

突然の決定のように思っている方も多いかと思いますが、
おそらくこれも既定路線で、その時期を模索しているだけという状況だったように思います。

利用者負担を拡大へ。迫る利用者負担3割の世界。
これは今年の8月に書いた記事ですが、それでも、こんな早く3割負担が実現するとは思っていなかったです。

強気の社会保障国民会議。自己負担一律一割見直し、予防給付廃止、負担上限引き上げへ。
これは2013年の記事ですね。
2割負担にするか3割負担にするかという議論はすでにこの時にもあったわけです。

介護保険部会でも、医療保険との整合性を図るという文言がかなり頻繁に出てきていることから、
これは意地でも3割負担にしていくんだろうなという印象は受けていたのですが。

支払うだけ支払ってきた保険料。
利用するときには自己負担が3割というのは、納得ができないという方も当然多いと思います。

介護保険料未払いで未納分がある方のペナルティとしての給付制限が3割負担。
天引き以外の納付の65歳以上高齢者にとっては、
だったら、払わなくて済むのであれば払うだけ損なんじゃないか、
必要になったときに納付をして3割負担で利用すればいいじゃないか、
もしくはあえて介護保険のサービスを使わなくていいんじゃないか、という意見が当然でてくるでしょうね。

はたして、介護保険制度は社会保障制度としての信頼性は維持していけるのでしょうか。

20. 11月 2016 by admin
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高齢者ドライバーの事故続発。悲劇を繰り返さないために


高齢者の自動車事故

高齢運転の死亡事故、首相「さらなる対策、必要か検討」

 横浜市で87歳の男の車が小学生の列に突っ込み男児が亡くなるなど、高齢運転者による死亡事故が相次いでいることを受け、関係閣僚会議が15日、首相官邸で開かれた。認知症対策を強化した改正道路交通法が来年3月に施行されるが、安倍晋三首相は「さらなる対策の必要性について専門家の意見を聴きながら検討を進める」と述べた。

 改正道交法では75歳以上の高齢者に対し、現行の3年に1度の免許更新時のほかに、信号無視や逆走など特定の交通違反をした場合にも「認知機能検査」を義務づけ、認知症の恐れがあると判定されると医師の診断を課す。診断で認知症を発症していれば免許は取り消しか停止になる。

 移動手段として車が不可欠となっている高齢者などには、免許取り消しへの不安の声もある。安倍首相は会議で、車以外の移動手段の確保など「社会全体で高齢者の生活を支える体制の整備を着実に進める」と話した。

横浜市での高齢者男性が小学生の列に突っ込んだという悲惨な自動車事故をきっかけにメディアでさかんに高齢者の自動車事故がピックアップされています。
病院やコンビニなど、いたるところで事故が起きており、社会の大きな関心を集めています。
ただ、運転をする高齢者人口も増えていることから、これらをすべて「高齢者の自動車事故」とひとまとめにするのも乱暴なのかもしれません。
認知症なのか、判断力の低下なのか、薬剤等による副作用なのか。
今に始まったことではなく、高齢者の自動車事故は以前からも多発していました。

運転をやめさせようとする家族と続ける高齢者、
その間に対立を生んでしまう構図が日本中に生まれており、
本人だけでなく、家族にとっても重い問題となっています。

自動ブレーキの設置義務化や返納制度の強化など、
業界主導ではなく、政府主導で高齢者の自動車運転の問題をとらえていくべきで、
社会的な関心の集まっているこのタイミングを逃すと、
また同じような事故が繰り返されてしまうでしょう。

15. 11月 2016 by admin
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外国人介護職受け入れ拡大へ。EPA締結国以外からも


外国人介護士受け入れ拡大へ。EPA締結国以外からも

介護職に外国人材拡大 関連2法案が衆院通過

 人手不足が深刻化する介護現場での外国人材の受け入れを増やす出入国管理・難民認定法改正案が、25日午後の衆院本会議で自民、公明、民進など各党の賛成多数で可決された。日本の介護福祉士の国家資格を持つ外国人を対象に介護職の在留資格を新設。働きながら技術を学ぶ技能実習制度の対象職種にも介護を新たに加える。参院での審議を経て今国会で成立する見通しだ。

 技能実習の期間を最長3年から5年に延長する外国人技能実習適正実施法案と併せて可決した。実習先の団体や企業を監督する組織も新設し、実習生に対する人権侵害を防ぐ。両法案とも成立後1年以内に施行する。

 現在、看護・介護の分野で外国人の受け入れが認められるのはインドネシアなど3カ国と結ぶ経済連携協定(EPA)の枠組みのみ。法整備後はEPA締結国以外からも留学生として日本に入国し、介護福祉士の資格取得後に就労ビザに切り替えて正式に働くことが可能になる。技能実習生には日本の介護サービスを学びながら就労に従事してもらう。

 厚生労働省の試算では2025年に日本国内で約38万人の介護職が不足するとされ、政府は外国人材の登用が不可避とみている。介護現場で日本語が未熟な留学生や実習生が増えればサービスの低下につながりかねず、日本語教育の充実など対策を求める声もある。

これまでは、EPA締結国であるインドネシア・フィリピン・ベトナムからの介護人材の受け入れを行ってきていましたが、
受入開始から8年間が経過しています。
その間、どれだけの人材を受け入れてきたか、というと、2106人です。
38万人不足するというのに、8年間で2000人ちょっとしか増えていないんです。
様々な問題もあると思いますが、賃金や労働環境などを考え、外国人からも魅力的な仕事とは思えず、
日本での介護の仕事を回避する方が大多数ということでした。

であったならば、労働環境改善・報酬の見直しなどを図ることが優先だと思うのですが、
今度はハードルをどんどん取り外して対象者を拡大して人材を確保しようということです。

介護の質の問題はすでに置き去りにされている。
次回改定される介護保険は事業所側にとってますます厳しい内容になることは間違いなく、
加算を算定するために質の高い事業所運営が求められる一方、
語学やマナー・文化の理解という介護の質というレベルよりも別の部分での基本的な質の問題も
同時に解決していかなければいけないという問題が突きつけられるわけです。

訪問介護での外国人受け入れも開始されることとなり、
より慎重な議論が必要だと思われるのですが。

26. 10月 2016 by admin
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暴力団の資金源はデイサービス?介護報酬60万円を騙し取ったその手口とは・・・。


デイサービスひょうたんの湯

「歩けない」とうそ、介護報酬を不正受給容疑で施設経営者逮捕

 「歩けないはずの人が普通に歩いている」。こんな通報で発覚した介護報酬の不正受給。逮捕されたのは、介護施設の実質的経営者でした。

 車イスに乗る佐々木憲二容疑者(67)。元暴力団組員で、尾張旭市の介護施設「ひょうたんの湯」の実質的経営者です。佐々木容疑者は、「歩くことができない」とうその申請で「要介護3」の認定を受け、経営する施設を利用したことにして3か月間でおよそ60万円の介護報酬をだまし取った詐欺の疑いが持たれています。

 事件は、「介護認定を受けた人が、普通に歩いている」との通報で発覚。愛知県警は、8月に「ひょうたんの湯」を家宅捜索、17日、佐々木容疑者ら4人を逮捕しました。佐々木容疑者は「要介護3は俺が決めた事じゃない」などと容疑を否認。一方、要介護認定し、介護報酬を支払っていた尾張旭市はノーコメントとしています。

 「ひょうたんの湯」はこれまでにおよそ580万円の介護報酬を受け取っていて、警察は、暴力団の資金源になっていた可能性もあるとみています。

どうやら見たところ、もともとスーパー銭湯だったところがデイサービスになっているようですね。

容疑者は尾張旭市に要介護認定申請をした後、認定調査を受け要介護3の認定を受け、
そして、実質経営しているデイサービスを利用したとして介護報酬60万円を不正に受け取ったと。

ここまで、当然いくつかの疑問があると思います。

まず、認定調査はどのように受けたのかということです。
保険者によって認定調査をどのように運用していくのかは違いがありますが、
初回の認定調査は市の職員が訪問することが多いと思います。
そこで、「歩けないはず」であることを見極めることが出来なかったのか

また、認定の申請を行うには主治医の意見書が必要です。
認定調査の一発だけでなく、主治医としてかかわりがあるはずなので、通院時の状況も確認できていたはず。
主治医意見書を書いた医師は暴力団と何らかの関係があったのか定かではありませんが、ある程度の状態は把握できていたはずです。

そしてデイサービスはおそらくそれ以外の部分では営業されていたはずで、それ以外の利用者もいて、
求人情報などもあるのでおそらく介護職員の勤務の実態もあったと思われます。
誰も不正受給をしている実態に気が付かなかったのか

そして、当然、サービスを利用している以上、ケアマネジャーだっているはずです。
毎月モニタリングをしていて、何も感じなかったのでしょうか。

これだけのチェック機能があるはずなのに、住民からの通報がなければ発覚しなかったというのは
介護保険というシステム自体に問題があるとしか言いようがありません。

「歩けないはずの人が普通に歩いている」
これは、このような悪質な事件だけでなく、虚偽の申告をして不正に介護認定を高く受けるケースは多数あります。
容疑者の言い分も間違いではありません。
要介護3は容疑者が決めたことではないのですから。
当然保険者である尾張旭市や、この要介護認定というシステム自体の課題についても言及していかなければいけないのではないでしょうか。

18. 10月 2016 by admin
Categories: ほろ酔い介護福祉論 | Leave a comment

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