要介護認定の見直し。更新期間延長・審査会簡略化・・・その次に来るものは

認定更新申請書
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要介護認定の「更新」有効期間、上限を現在の24か月から36か月に延長―介護保険部会

 介護保険の要介護認定事務を簡素化するために、更新認定有効期間の上限を現在の24か月から36か月に伸ばすとともに、状態が安定している高齢者については2次判定の手続きを簡素化する―。

 こういった方針が7日に開かれた社会保障審議会の介護保険部会で概ね了承されました(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)。

 上限延長などの実施時期はこれから議論されますが、厚生労働省老健局老人保健課の鈴木健彦課長は「できるだけ早く実施したい」とコメントしています。

 介護保険では、要介護・要支援状態と判定されなければ給付を受けることはできません。介護費の膨張を避け、真に必要な人に公的介護サービスが行き届くようにするためです。

 しかし、この認定事務が非常に煩雑で市町村(保険者)の負担になっているとの指摘があり、厚労省は認定の有効期間延長などを順次行っています。現在、「新規認定」については12か月(原則は6か月)、「区分変更認定」についても12か月(原則は6か月)、更新認定については24か月(原則は12か月)まで有効期間を延長することが可能です。

 厚労省は今般、さらなる事務の簡素化を行い、市町村の事務負担を軽減する必要があると考え、要介護認定について次の2つの見直しを提案しました。

(1)更新認定の有効期間の上限を、現在の「24か月」から「36か月」に引き上げる

(2)『状態安定者』については、2次判定の手続きを簡素化することを可能とする

 (1)は、「新規・区分変更認定」と「更新認定」とのバランスをとるものと考えることができます。新規・区分変更認定では、有効期間上限の12か月を経過した時点で4割強(新規では42.3%、区分変更では47.3%)の人で要介護度が変わりません。これに対して、更新認定では有効期間上限の24か月を経過した時点で6割の人で要介護度が変わっていないのです。このため、更新認定の有効期間をこれまで以上に延ばすことができるのではないかと考え、「要介護度が変わらない人の割合」新規・区分変更認定と同程度の4割強程度になる「36か月」(40.6%の人で要介護度が変わらない)に延長してはどうかと提案したものです。

 この提案に対して明確な反対意見は出ておらず、鈴木老人保健課長は「介護保険部会として概ね了承された」との受け止めをしています。

 ただし佐野雅宏委員(健康保険組合連合会副会長)らは「要介護認定の精度向上とセットで行う必要があるのではないか」と注文。東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)は「期間を延長すると、要介護度が悪化した場合には区分変更申請を行えばよいので問題はないが、改善した場合に区分変更申請をしてくる人がいるだろうか」と課題も提示しました。

 こうした点を踏まえて栃本一三郎委員(上智大学総合人間科学部教授)は「ケアマネジャーが利用者の状態チェックをきちんと行うことが必要である。それを前提として認定期間の延長は進めるべき」と提案しています。

批判の多い要介護認定について、大きく二つの制度改正がありそうです。
ひとつは、介護保険の認定期間を最長2年から3年に変更するというもの。
サービスを利用している方に関しては区分変更もあるので、ケアマネがモニタリングしながらチェックしていくことが出来ると思います。
ただ、サービスを利用していない介護保険認定者についてはどうでしょう。
介護保険の認定者数が600万人、うち施設・居宅・地域密着型を含めたサービス受給者数は500万人ということで、
残り100万人をどう把握していくかがポイントになりそうです。
個人的な意見としては、更新申請時点でサービス利用に至っていない方に関しては認定期間を短めにすることで、
地域包括等が細かく実態把握をするタイミングを作ることも必要なのかもしれません。

また、更新時に「状態安定」の場合は二次判定を簡略化するという意見ですが、
認定審査会が今のペースでは追いついていかず、判定が遅れ遅れになっている地域も多いというのが実情です。
これは地域によって検討してもいいのかなという気がしますが、
記事の中では

厚労省の分析によれば、ある年に一次判定(コンピュータチェック、これの申請者を100とする)で要介護X(Xは1-5)とされた人のうち、83.3%の人は2次判定(認定審査会でのチェック)でも要介護Xとなります(1次から2次で変更なし)。

という情報もありました。
サービス利用者の自立判定を二次判定で要支援にしたりとかという若干温情的(?)なケースも地域によってはあったりもしますよね。
貴重な専門職が集まる認定審査会がその専門性を発揮して認定を左右するというケースがどれだけ必要かということを考えると、
簡略化という方向性も理解できる気がします。

むしろ、要介護認定というシステム自体を根本的に検討することも必要になってくるでしょう。
実態の把握がまるでできていない主治医のコピペ意見書・何を書いてあるかわからない手書きの書きなぐり意見書毎回毎回提出の遅い意見書
主治医意見書の質の部分にもメスが入っていくのではないでしょうか。

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