京都府特別養護老人ホーム安寿の里で17人の利用者への虐待の可能性?

京都府特別養護老人ホームで17人虐待?

17人骨折や打撲痕 虐待の恐れ、刑事告発へ

 京都府は16日、宮津市の特別養護老人ホーム「安寿の里」で入所者17人に不審な骨折や打撲痕などが見つかり、運営する高知県の社会福祉法人「香南会」に介護保険法に基づく改善勧告を出したと発表した。うち1人については市が虐待と認定し、他の16人についても虐待の可能性があると判断した。今後、傷害と暴行の容疑で府警に告発する方針。

 府によると、昨年12月13日、入所者の90代の女性がベッドから転落したとして医療機関を受診。女性は慢性の硬膜下血腫と診断されたが、全身に多数の打撲痕や擦り傷があったことから、不審に思った医師が宮津市に通報した。

 府丹後保健所や市が立ち入り調査をしたところ、施設側が本来は2人の職員で担当すべき女性の介助を1人の職員にさせていたことが判明。女性は13日午前0時ごろと同6時半ごろの2度もベッドから転落してけがをしたのに、同7時半まで看護師に連絡していなかったことも分かった。市は今月8日、身体的虐待や介護の放棄にあたるなどとして、虐待と認定した。この職員は不適切なケアを認めた一方で「暴力はふるっていない」と話しているという。

 さらに他の入所者についても調査したところ、70代から100代の男女16人に不自然な骨折やあざ、皮下出血などが判明。府などは複数の職員が虐待に関わった可能性があると見ている。立ち入り調査した後に負傷したケースもあり、府は早急に施設運営の改善が必要と判断して勧告に踏み切った。

 府によると、安寿の里は2015年に開設された。入所対象は原則として要介護3~5の高齢者で定員は80人。1月末現在で77人が介護を受けている。

記事の前半に書かれていた転倒後の報告をしていなかったという件については、
重大な介護事故として考えられます。
二人対応すべきとしていたのに、対応していた職員が一人になっていたことについては確かに問題と思いますが、
夜間でもあり、どんな状況だったのかについては、この職員一人を虐待として責めるべきものなのかという点については疑問が残ります
報告していなかったという問題についても、事故が起きた6時半から7時半までの1時間の空白に施設内で何が起きていたのかも
しっかり検証していかなければいけないと思います。

ただ、後半に書いてあった16人の利用者の不自然な骨折やあざ、皮下出血
これについてはますますよくわからない。
高齢者なので、不自然に骨折するケースはいくらでもあるし、皮下出血ができることもある。
「でっちあげではないか」とコメントした法人理事長の気持ちもわからないでもない。
医師が告発しているということで、より信頼性のある情報と京都府も判断したのでしょう。まあ、医師もいろいろですけど・・・。

これを虐待と位置付けるからにはよほどの根拠や確証があってのことなのでしょう
そうでなければ介護なんて仕事、やる人いなくなりますよ。
常に虐待の容疑者として名指しされるリスクを負いながら、皮下出血が不自然にできていたら虐待の可能性って。
それを支えるマンパワーが圧倒的に不足している現状も踏まえて、
社会として介護をどう支えていくのか根本的な対策が必要になりますよね。

2015年に開設された施設ということで、まだ新しい施設なんですね。
法人は高知県の社会福祉法人香南会ですが、兵庫県、愛媛県、京都府にも施設を持っているようです。
気になるのが、2月16日の法人ホームページの新着情報で2月17日からサーバーメンテナンスを行うということを書いてあり、
これは意図的なものなのか、とても気になる部分ではあります。

ただ、フェイスブックも活用したり、YoutubeでのCMを作成したりと、情報公開にも意欲的な法人でもあるようですので、
調査報告や改善や対策にもしっかり取り組まれることを期待しています。

社会福祉法人香南会

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記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

京都府特別養護老人ホームで17人虐待?

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