コムスンの不正請求、介護事業所への逆風

コムスン

介護大手コムスンに都が立ち入り・過大請求の疑い

 介護事業大手のコムスン(東京・港)が介護報酬を過大請求するなど不適正な運営をしている疑いがあるとして、東京都は27日までに、同社の都内の53事業所を立ち入り検査した。都は実態調査を進め、改善勧告などの行政指導や介護報酬の返還請求を検討する。
都福祉保健局によると、コムスンの訪問介護事業所から、「ヘルパーが、実態よりサービス時間が長かったことにしている」「本人が1人でできるのに買い物に付き添い、介護したことにしている」といった内部告発が相次いでいた。
同社を巡っては昨年12月にも12事業所に対する定期的な実地指導の際、常勤させるべき管理者が不在だったなどとして都が12事業所に注意。こうした経緯も踏まえ、今回は介護保険法に基づく大規模な立ち入り検査に踏み切った。
同社の事業所では、サービスの内容を記載し、介護報酬請求の根拠ともなる「訪問介護計画書」が適正に作成されていない例もあった。

グッドウィルの株価は一気に暴落、ストップ安となりました。
この影響は、介護業界全体にも飛び火しそうですね。
今回の不正請求は、架空請求などの従来の極端に悪質な組織的犯行といえるものではなく、
おそらく数年前だったら黙認されていたのではないかと思われるような
どちらかといえばグレーゾーンに近い領域です。
同じようなことをやっている事業所も多いと思います。
たとえば、家事がメインなのに、必要と思えないような身体介護(場合によっては話し相手)を抱き合わせでサービスに組み込んだり(家事援助だけのサービス依頼を受ける事業者が少ないことも原因だが・・・)、
今回の件で言えば、こちらの記事ではこんなのもありました。

ヘルパーが食事援助サービスなどで利用者宅を訪問した際、介護報酬を請求できない掃除や皿洗いにかかった時間を加算して請求したり、

今回の件で、
コムスンが悪質な不正請求を行っている事業所という厳しい批判が集まっていますが、
そうとばかりも言い切れない。
今回のコムスンのような介護事業大手が叩かれたことで、
大きな波紋が広がり、今まで以上に介護事業の経営は難しくなることでしょう。
逆に言えば社会保障費の抑制という、思惑通りの結果に結びつくのかもしれません。
コムスンに今回、見せしめ同然の立ち入りがあった背景としては、内部告発が多かったということ。
スタッフを大事にしないと、こんなことになるのかもしれませんね。
ちなみに、コムスン側も今回の件に関する釈明を行っています(PDF)。


個人的に、気になるのは、
グッドウィルが愛しの湘南ベルマーレのスポンサー様だということなんですよね。。。
経営が厳しいからチームへの出資もできない、なんて言われたら、開幕前から鬱にはいりそう・・・。

記事編集・監修

 

介護福祉ウェブ制作ウェルコネクト

居宅介護支援事業所管理者・地域包括支援センター職員・障碍者施設相談員など相談業務を行う。

現在はキャリアを生かした介護に関するライティングや介護業界に特化したウェブ制作業を行う。

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